じっくり考えているのに、なかなか行動に移せない…。
アイデアはたくさん浮かぶけど、周りに伝わりにくい…。
そんな風に感じて、もどかしく思うことはありませんか?
これは、鋭い知性で物事を深く掘り下げて考えるあなただからこその悩みかもしれません。
💡この記事でわかること
✅ 戦略的思考力資質群によくある「もったいない使い方」
✅ 資質別「もったいない使い方」とコントロールのヒント
✅ 「戦略的思考力」を確かな成果へ繋げるための一歩
あなたの素晴らしい「戦略的思考力」を輝かせるためのヒントを、一緒に見つけていきましょう。
戦略的思考力資質の強み、なぜ裏目に?そのメカニズム
ストレングスファインダー(クリフトンストレングス®)の「戦略的思考力」資質群。
これは、物事の本質を見抜き、未来への道筋を照らし出す素晴らしい才能です。
しかし、時にはその深い思考力が、意図せず行動を遅らせたり、周りとの認識にズレを生じさせたりすることも。
なぜそんなことが起こるのでしょうか?
ここでは、そのメカニズムの入り口を一緒に見ていきましょう。
なぜ戦略的思考力資質は行動が遅れがち?他の資質群との違い
「戦略的思考力」資質群の素晴らしいところは、何と言ってもその「物事を深く多角的に捉える力」です。
これは、物事の本質を見抜き、深い理解や洞察をもたらす素晴らしい才能です。
一方で、例えば「実行力」資質群はまず行動し具体的な結果を出すことを得意とし、「影響力」資質群は自分の考えを広め人々を巻き込むことに長けています。
「戦略的思考力」資質群には、「情報を集め、分析し、最善の策を見出そうとする」知的な探求心があります。
他の資質群と比較すると、この傾向が時として「もったいない使い方」につながります。
💡戦略的思考力資質群の「もったいない使い方」の例
■ 考えすぎてしまい、行動に移すのが遅れる
■ 思考をそのまま話し、聞き手を混乱させてしまう
■ 理想の追求や分析に偏り、現実的な実行が伴わない
大切なのは、こうしたご自身の思考のクセや傾向に「気づく」ことです。
それが、強みをより良く活かすためのスタートになります。
「もったいない使い方」とは?戦略的思考力資質のベースメント
さて、この記事で触れている「もったいない使い方」。
これは、あなたの素晴らしい強みが裏目に出てしまう状態のこと。
ストレングスファインダーでは、「ベースメント」と呼ばれるものです。
「ベースメントって何だろう?」
「せっかくの才能が裏目に出るのはもったいない」
そう感じた方は、以下の記事で「ベースメント」について詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
>> ストレングスファインダー上位資質は”強み”じゃない?|才能を真の強みに変える3ステップ
この記事では、「戦略的思考力」資質群が陥りやすい「もったいない使い方」に焦点を当てていきます。
ご自身の傾向に「気づく」ことは、あなたの素晴らしい戦略的思考力をより良い方向へ導くための、大切な第一歩です。
自分のパターンを知ることで、意識的に行動を選べるようになりますからね。
では、具体的にどんな「もったいない使い方」があるのか。
次のセクションから一緒に見ていきましょう。
【戦略的思考力8資質別】「もったいない使い方」改善のコツ
ここからは、「戦略的思考力」資質群の8つの才能それぞれについて、よくある「もったいない使い方」と、それを改善するためのヒントを一緒に見ていきましょう。
より詳しい解説は、それぞれの資質の個別記事で深く掘り下げています。
ぜひ、そちらも参考にしてください。
【分析思考】論理優先で気持ち無視?
「分析思考」は、データや事実に基づいて物事を客観的に捉え、論理的に考える才能です。
その冷静な視点と深い洞察力は、的確な判断や複雑な問題の解決に役立ちます。
ただ、そのデータを重んじる姿勢が、時に決断の遅さにつながることも。
💡「分析思考」のもったいない使い方と改善ヒント
ついやりがち…
・情報収集や分析をし過ぎてしまい、行動に移すのが遅れてしまう
・論理性を重視するあまり、人の感情を軽視してしまう
コントロールのヒント
・分析の目的を明確にし、時間に制限を設けましょう
・感情も「重要な情報のひとつ」として捉えましょう
「分析思考」について、さらに詳しく知りたい方は、こちらの記事もご確認ください。
>> 【分析思考】ストレングスファインダー資質解説|特徴と活かし方
【原点思考】過去のことに囚われすぎ?
「原点思考」は、物事の背景や始まりを理解しようとし、過去から現在、そして未来を読み解こうとする才能です。
どこから来たのかを知ることで、どこへ向かうべきかを考えるヒントが見えてきます。
ただ、その過去への探求心が、時に未来への一歩を重くしてしまうことも。
💡「原点思考」のもったいない使い方と改善ヒント
ついやりがち…
・背景の分析に時間をかけすぎてしまい、課題への対応が遅れてしまう
・原因追及にこだわり、新しい視点やアイデアを受け入れられない
コントロールのヒント
・「何のための分析か?」を最初に明確にしておきましょう
・新しいアイデアに、「一度試すとしたら?」の視点を持ちましょう
「原点思考」について、さらに詳しく知りたい方は、こちらの記事もご確認ください。
>> 【原点思考】ストレングスファインダー資質解説|特徴と活かし方
【未来志向】夢見がちで現実見てる?
「未来志向」は、未来のビジョンに人々を惹きつけ、希望を与える才能です。
その希望に満ちた視点は、新しい可能性を示し、チームに進むべき方向とエネルギーを与えます。
ただ、その未来への思いが、時に「今」への集中を少し欠いてしまうことも。
💡「未来志向」のもったいない使い方と改善ヒント
ついやりがち…
・未来の理想ばかりを語り、現在の具体的な行動が伴わない
・現実的な課題よりも、遠い未来のことばかり考えてしまう
コントロールのヒント
・語った未来に「いつまでに、何を」の期限をつけましょう
・目の前の課題を、「未来のビジョンにどうつながるか」で捉え直しましょう
「未来志向」について、さらに詳しく知りたい方は、こちらの記事もご確認ください。
>> 【未来志向】ストレングスファインダー資質解説|特徴と活かし方
【着想】発想ユニークでも現実は?
「着想」は、斬新なアイデアを次々と思いつき、物事を独自の視点から捉え、新たな結びつきを発見する才能です。
そのユニークな発想は、既存の枠組みを超えた可能性や解決策をもたらします。
ただ、発想の豊かさが、時に現実離れしていると周囲に受け取られてしまうことも。
💡「着想」のもったいない使い方と改善ヒント
ついやりがち…
・アイデアが次から次へと湧きすぎて、行動が追いつかない
・実現可能性を考えず、突飛なアイデアで周囲を戸惑わせてしまう
コントロールのヒント
・試したいアイデアをひとつ選び、まずは小さく始めてみましょう
・現実的な視点を持つ人の意見を聞きながらアイデアを磨きましょう
「着想」について、さらに詳しく知りたい方は、こちらの記事もご確認ください。
>> 【着想】ストレングスファインダー資質解説|特徴と活かし方
【収集心】情報収集だけで満足?
「収集心」は、知的好奇心が強く、情報や知識、時にはモノを集めることに喜びを感じる才能です。
その豊富な知識は、困った時のヒントになったり、新しいアイデアの種になったりします。
ただ、「集めたい」という情熱が、時に情報の活用という視点を見失わせてしまうことも。
💡「収集心」のもったいない使い方と改善ヒント
ついやりがち…
・情報を集めることが目的化してしまい、活用に至らない
・手放すことに抵抗があり、不要なものまで溜め込んでしまう
コントロールのヒント
・情報収集の前に、「何に使うか?」を明確にしてましょう
・「手放す=失う」ではなく、新しい余白を得ると考えましょう
「収集心」について、さらに詳しく知りたい方は、こちらの記事もご確認ください。
>> 【収集心】ストレングスファインダー資質解説|特徴と活かし方
【内省】一人で考えすぎて孤立?
「内省」は、一人静かに物事を深く掘り下げ、自己との対話を通じて理解を深める才能です。
その深い洞察は、あなた自身や周りの人々に新たな気づきや視点を与えてくれます。
ただ、思考に深く没頭するあまり、時に周囲との間に隔たり生むことも。
💡「内省」のもったいない使い方と改善ヒント
ついやりがち…
・自分の考えに集中しすぎて、孤立感を深めてしまう
・考えすぎてしまい、結論や行動が遅れてしまう
コントロールのヒント
・意見交換の場を、自分の視点を広げる機会と捉えましょう
・考える時間に「区切り」をつける習慣を持ちましょう
「内省」について、さらに詳しく知りたい方は、こちらの記事もご確認ください。
>> 【内省】ストレングスファインダー資質解説|特徴と活かし方
【学習欲】学びが趣味で終わってない?
「学習欲」は、新しい知識やスキルを学ぶプロセスそのものに喜びを感じる才能です。
その学び続けるエネルギーは、あなた自身の可能性を広げ、周りの人にも良い刺激をもたらします。
ただ、知ることへの喜びが先行し、学びを活かすのが後回しになることも。
💡「学習欲」のもったいない使い方と改善ヒント
ついやりがち…
・次から次へと新しいことに手を出し、集中力が分散してしまう
・知識のインプットばかりで、アウトプットの機会を逃してしまう
コントロールのヒント
・学ぶテーマに優先順位をつけて、深堀りする対象を絞りましょう
・学んだことを発信する場をつくりましょう(SNS、社内共有など)
「学習欲」について、さらに詳しく知りたい方は、こちらの記事もご確認ください。
>> 【学習欲】ストレングスファインダー資質解説|特徴と活かし方
【戦略性】その巧みな戦略、時に実行を遅らせていませんか?
「戦略性」は、目標達成のための複数の選択肢の中から、最善の道筋を見つめる才能です。
その先を見通す力は、チームを成功へと導く羅針盤のような役割を果たします。
ただ、その数手先まで読む思考が、時に周囲との認識にズレを生むことも。
💡「戦略性」のもったいない使い方と改善ヒント
ついやりがち…
・効率的なルートを優先しすぎて、プロセスや人間関係を軽視してしまう
・考えるスピードが速すぎて、周囲のを置き去りにしてしまう
コントロールのヒント
・一緒に進むメンバーの視点や感情にも意識を向けましょう
・結論ではなく「なぜそう考えたか」の過程も伝えましょう
「戦略性」について、さらに詳しく知りたい方は、こちらの記事もご確認ください。
>> 【戦略性】ストレングスファインダー資質解説|特徴と活かし方
▼全34資質 解説記事一覧はこちら▼
実行力 | 影響力 | 人間関係 構築力 |
戦略的 思考力 |
---|---|---|---|
達成欲 | 活発性 | 適応性 | 分析思考 |
アレンジ | 指令性 | 運命思考 | 原点思考 |
信念 | コミュニケーション | 成長促進 | 未来志向 |
公平性 | 競争性 | 共感性 | 着想 |
慎重さ | 最上志向 | 調和性 | 収集心 |
規律性 | 自己確信 | 包含 | 内省 |
目標志向 | 自我 | 個別化 | 学習欲 |
責任感 | 社交性 | ポジティブ | 戦略性 |
回復志向 | 親密性 |
『ストレングスファインダー』は長年親しまれてきた名称ですが、現在は開発者の名を冠した『クリフトンストレングス®︎』が正式名称として使われています(提供元は変わらずGallup社)。
診断内容や考え方は同じものです。
この記事では、広く知られている『ストレングスファインダー』という言葉を用いますが、現在の正式名称は『クリフトンストレングス®︎』である点をご理解いただけますと幸いです。