【徹底解説!】ストレングスファインダー®「親密性」とは

人間関係構築力

ストレングスファインダー®の診断結果を見て、「ん?これが自分?」と違和感を感じることは、結構あるある。

特に、今回紹介する「親密性」は、これまで個人セッションをさせてもらう中で、「この資質が、いまいちピンとこなくて…」と話す人が多かった印象です。

人付き合いは、わりとドライな方だと思うんですけど。」
「職場では、あまり同僚には立ち入らないですね。で、自分にも立ち入ってもらいたくないかも。」

こんな感じでしょうか。
こう見ると、「親密??」となるのも、確かにうなずけます。

今回は、そんなみなさんの違和感や疑問がなくなるように。
そして、その「親密性」の活かし方がわかるように、丁寧に解説していきます。

では、いってみましょう!

親密性は「絆づくり」の才能

タイトルの「絆」を見て、さっそく「だからドライな方なんだって!」と、突っ込みたくなった人もいるかもしれませんね。

そこは、もうちょっとお待ちください💦

親密性の公式解説動画

まずは、こちらの動画(1分程度)をご覧ください。
Gallupの公式動画です。

※ 視聴が困難な場合は、そのまま下の解説に進んでも、問題ありません。

この女性は、動画の中で「小学生1年生の時からのグループ」の話をしています。

何十年にもわたって、お互いを知っている」
「久しぶりにあっても、すぐに友情を再開できる」

この感覚こそが、「親密性」の特徴です。

「この人との関係は大切!」と思った相手との絆を大切に守り続ける。

この価値観。

これ、見方を変えると、「そうでもない」人との付き合いはそこまで重要視しないともいえるわけです。
そう考えると、「人付き合いは、割とドライ」という感覚もちょっと納得できません?

これは、「その相手と、どんな関係を築けているか」がポイントです。

わかりやすく言うと、「大事なひと」と「それ以外の人」で、線引きをしている感覚。
本人的には、当然「無自覚」なんでしょうけどね。

親密性は、マフィアのボス!?

タイトルを見て、「いきなり何を言い出すの?」と思った人もいるでしょうね。

実は、この「親密性」を「マフィアのボスの資質」と呼ぶストレングスコーチがいます。
(私もセッションの中で、よく例えとして使っています)

これは、どういうことか。

マフィアのボスは、初めて会う人を簡単に信用しませんよね。
だって、もし、その相手が敵のスパイだったら、情報が筒抜けになったり、命を狙われたりするわけですから…。

だから、マフィアのボスは、初めて会った相手を時間をかけて見極めようとします。

「この相手は、信用しても大丈夫かどうか」って。

この感覚が、まさに「親密性」。

初めて会った人と、あっという間に打ち解けて仲良し。

「初めてじゃないみたーい!」

「親密性」の人にとって、そんなことはまず稀(まれ)でしょう。
稀どころか、あり得ないかも。

そして、マフィアのボスは、時間をかけて信用した相手をものすごく大事にします。
仲間を、「ファミリー」と呼ぶくらいですからね。

その家族同然の仲間との関係(絆)を大切にし、その仲間が困っていたら何があっても助けようとする。

そして、自分からその仲間を裏切るようなことは絶対にしない。

この感覚こそが、「親密性」が「絆づくりの才能」と呼ばれる所以です。

親密性の活かし方

仲間と強い信頼関係をつくりあげる、まさに「絆づくり」の才能の「親密性」。

では、この才能は、仕事やプライベートで、どう活かすことができるのでしょうか。

1on1の対話時間を大切にしよう

「親密性」の人が、相手と強い絆をつくるには条件があります。
それは、

「相手のことを正しく理解できていて、自分のこともちゃんと理解してもらえていること」

そして、その理解を深めるための時間を惜しみません。
時間をかけて、じっくりと相手のことを見極めていきます。

となると、「大勢の中で」というのはなかなか難しい。
必然的に、1対1(1on1)になりますよね。

もしこの「親密性」の人がチームリーダーやマネージャーだったら、きっとメンバーとの「1on」の時間を大切にするはずです。
「1on1」を大切にするリーダーはとても魅力的。

仕事が忙しい時、「1on1」の時間は省略されがちです。
対話そのものが、営業数字やモノの生産量に直接関係するわけではないですからね。

「話は今度聞くから」とか「ミーティングの時に話してよ」なんていうことも、職場ではよくあるのではないでしょうか。

特に最近は、プレイングマネージャーが多くなりましたから、マネージャーもマルチタスクでどんどん仕事をしていかなくてはいけません。
時間はいくらあっても足りないでしょう。

そんなマネージャーが、

「時間を取るから、1対1でちゃんと話そうよ。最近のこと、いろいろ教えて。」
「普段聞きづらいことでも、1対1なら大丈夫じゃない?遠慮なく、なんでも聞いてよ。」

なんて言ってくれたら、メンバーはうれしいでしょうね。
だって、忙しい人が自分のため「だけ」に時間を作ってくれるんですから。

これは、マネージャー(管理職)でなくても同様です。
同僚や後輩と、膝を突き合わせてじっくり対話をする。

その時間が、相手が誰にも言えずに抱えていたモヤモヤを吐き出すことができる、とても貴重な機会になるかもしれません。

表面的な付き合いよりも、人と人との深いつながりを大切にする「親密性」。

そんな「親密性」の人たちにとって、この1on1の対話は強みを発揮する絶好のチャンスです。

「心の友」との時間を大切にしよう

気心の知れた相手との関係を大切にする「親密性」。

そんな「親密性」の人たちにとって、一緒にいるだけで安心できる友人や仲間と過ごす時間は、とても心地がいいはず。

たとしたら、その時間こそがエネルギーチャージタイム

初対面の人たちとの会合や、互いをよく理解しあえてない同僚とのプロジェクト。
仕事をしていると、そんな人付き合いも必要になるでしょう。

「親密性」の人にとって、そんな時間は決して居心地のいいものではないでしょうね。

大勢の人が集まる飲み会に行った際には、「あぁ~、落ち着かない」「早く帰りたい…」と思うかもしれません。
(これは、私の周りにいる「親密性」の人たちもよく話すエピソードです)

だからこそ、心を許せる相手「心の友」との時間が必要です。

数年ぶりに会っても、当時の関係にすぐに戻ることができる。
何を話すわけでもないけど、一緒にいるだけで、ただただ落ち着く。

そんな人との時間を、ぜひ大切にしてください。
「よし、明日からまた頑張ろう!」と、いいエネルギーチャージができるはずですよ。

お客さまと、深い信頼関係を築こう

ちょっと人見知り気質もある「親密性」。

仕事で、取引先のお客様と会う時に、良くも悪くも緊張感があるかもしれません。

特に関係性ができていないお客様との間に、見えないカベができてしまうことも、しばしば。
(これ、カベが「できてしまう」というより、カベを「つくってしまう」が正しいかも)

そんな自分を「営業や接客に向かない」「対人関係のある仕事は不向き」と、決めつける必要はありません。

「親密性」の人たちは、その関係づくりに時間を必要とするだけですからね。

だからといって、ただ時間が経てばいいかというと、そういうものでもありません。
先ほどもお伝えしましたが、「親密性」の人たちが、相手と関係を深める条件は、

「相手のことを正しく理解できていて、自分のこともちゃんと理解してもらえていること」

これですからね。
だとすると、「聞く」と「話す」、この2つをちょっと勇気を出してやってみるだけ。

「あなたのことを教えてください」

上位に「個別化」や「学習欲」を持つ人は、このあたりの資質を「使ってみる」ことでこの場面は比較的容易にクリアできるでしょう。

そうでない人も、大丈夫。
人は、自分に興味・関心をもってくれている相手に、自然と好意を持ちます。

「緊張するなぁ」の感覚を素直に受け止めながらも、意識を自分の「心の内側」から相手に向けてみる。
そして、純粋に相手に抱いた疑問・興味を、そのまま相手にぶつけてみる。

きっと、相手の反応が今までとは変わってくるはず。
そして、緊張感も自然とやわらいでいくはずですよ。

では、もうひとつの「話す」。

これは「自己開示」
自分のことを話してみるということです。

こちらも、最初はちょっとだけ勇気が必要かもしれません。
つくっちゃっていますからね、見えないカベを…。

この「話す」は、自分で作ったカベを自分で壊すことにほかなりません。

ここでのポイントは、会社の担当者としての顔ではなく、イチ個人としての顔(素の自分)を見せることです。
相手の人が親近感を持つのは、こちらのプライベートな一面に触れた時ですからね。

あとは、この「聞く」と「話す」を通じた関係づくりに、時間をかけること。
それさえできれば、あとは「親密性」の本領発揮です。

生まれるのは、その相手との強い絆。

「あの会社がいいではなく、あの会社の●●さんがいい。」

「親密性」の人がその魅力を発揮した際には、お客さまからこんなフィードバックがもらえるはずです。

親密性の人にあった仕事

まず、大前提として、ストレングスファインダー®は、適職診断ツールではありません。

複数の人が、同じ仕事でそれぞれ成果を出している場面でも、「そこで発揮されている資質が全く違う」ということは、よくありますからね。

だからといって、「親密性に適職なんてものはない!」と断言してしまうのも、どうかと思いますので、就職や転職など、「仕事探し」の際に持っておきたい視点をご紹介します。

少人数のチームで行う仕事

仲間との深い信頼関係を大切にする「親密性」。
大人数でのワイワイガヤガヤは、ちょっと居心地が悪いかもしれません。

「互いをちゃんと理解しあえていること」という基準で考えると、ペアか、多くても6人くらいで取り組める仕事がいいでしょう。

共通の目的に向かって、信頼できる仲間と力を合わせて仕事を進めていく。
仲間が困ってる場面では、自分の手を止めてでも、その仲間のサポートを行っていく。

その時間そのものが、「親密性」の人にとっては「喜び」「やりがい」になるはずです。

大事なのは、その仲間同士で、いい信頼関係が築けていること。
仕事のことだけでなく、プライベートのことも互いに相談しあえる関係にまで発展すると、さらに居心地の良さを感じることができるでしょう。

逆に、互いの関係が薄く必要以上に会話が生まれない職場や、同僚同士が競い合っているような職場は、息苦しく感じるかもしれません。

仕事選びは、環境選び。

これが「親密性」の人のキーワードです。
就職・転職活動の際には、「職場の雰囲気」「人間関係」は確認しておきたいですね。

時間をかけて顧客と向き合える仕事

先ほど、「親密性」には「人見知り」気質があると書きました。
そう考えると、短時間で成果を求められるような接客・販売業は、不向きといえるでしょう。

信頼関係を築く前に、自分や自社商品の魅力を伝えないといけない。
「親密性」の人にとって、これは、苦しい時間になりますからね。

必要なのは、時間とじっくお客様と対話ができる環境

接客・営業でも、1度の面談で成果を求められるような仕事ではなく、2度、3度、じっくり時間をかけて、お客様との信頼関係を築きあげていく
そして、成果が出るのはそのあと。

これが、「親密性」の人たちが力を発揮するパターンです。

この視点で考えると、もし接客・営業の仕事を選ぶ場合は、安い金額の商品をたくさんのお客様に提案するものよりも、比較的高額な商品を、少ないお客様に提案していく仕事のほうが向いていそうです。

就職・転職活動など、仕事選びの段階では「営業」というキーワードに抵抗があるかもしれません。
それは、きっと「営業=売る」というイメージが先行しているから。
ここは、捉え方を変えてみましょう。

「営業 = 顧客を深く知り、その相手が抱える問題解決をサポートする仕事」

こう考えてみたらどうでしょうか。
「親密性」の強みが活かされる気がしませんか?

親密性の人は、ここに気をつけて!

ここまで、「親密性」の魅力、そして、その資質の活かし方などをお伝えしてきました。

でも、ストレングスファインダー®の上位資質は、二面性があります。

「意思が強い」と「頑固」みたいなものでしょうか。

これって、表裏一体なんですよね。

ここでは、「親密性」が魅力的な資質だからこそ、「気をつけないと、もったいない!」という点を、2つお伝えします。

ドライな人に思われてしまう

仲間と深い信頼関係を築き、それを誠実に守り続ける「親密性」。
ただ、その信頼関係が築かれる前は、ちょっとドライに見られがちです。

「まだ心を許せていない」「相手のことを観察中」。
こんな時は、話しかけられても素の自分を出すことができず、そっけない態度をとってしまうことがあるかもしれません。

その相手と仲良くなったあと、「初対面の時はカベをつくっていたよね」と突っ込まれるのは「親密性」の人にはよくある話です。

上位資質ですから、この行動(態度)は無意識のはず。
でも、それで損をしてしまうのは、もったいないですからね。

せっかく、その相手といい関係を築けたかもしれないのに、自分が無意識につくるカベを相手が気にして、話しかけてくるのをやめてしまったとしたら。
これは、貴重な縁を失うことになってしまいます。

「仲のいい友達がいれば、それでいいの」
「別に知り合いを増やしたいと思っていないから」

「親密性」の人たちにはそう返されそうな気がしますが、一度きりの大切な人生です。

生まれていたかもしれない新しい信頼関係。
その可能性を、自分から閉ざしてしまうのはもったいない。

実際に触れあってみて、「なんか違うな」と思ったら、その時点で判断すればいい話です。

最初は、ドアをオープンに。

ぜひ、この点を心がけてみてください。

排他的に見られてしまう

信頼できる仲間とのコミュニティができあがると、そこを守りたくなるのも「親密性」。
もしかすると、その輪の中に新しい人が入ってくるのをイヤがってしまうかもしれません。
(「包含」の資質を上位に持つ人には、わからない感覚でしょうね、きっと(笑))

例えば、小学生時代。
4人(親密性的にちょうどいい)の仲良しグループ。
いつも一緒で、他の友達と遊ぼうという気が起こらない。
中学も、高校も、ずーっと一緒にいたい感覚。

「あ~、そうだったなぁ~」という人は、筋金入りの「親密性」です(笑)

これ、小学生なら、まだ可愛げがありますけどね。
社会人になってこれでは、ちょっと大人げない。

でも、気をつけないと、新しい人を受け付けない空気を、たまに醸し出しているかもしれません。
それくらい「(今いる)仲間が大事」の「親密性」です。

先ほどの「ドライ」と同様です。
自分が外に向けて出している表情(空気)を、時々振り返るようにしましょう。

もっと親密性を活かしていくために

ここまで、「親密性」についてお伝えしてきました。

でも、ストレングスファインダー®は、もっと奥が深いですからね。

上位資質は、深く知れば知るほど、人生(キャリア)を豊かにする自分だけの道具になっていきます。

ここからは、そのヒントを2つご紹介します。

親密性×〇〇の組み合わせ

資質は、単独でも特徴はありますが、実際に私たちの中で「強み」として発揮されるとき、決まって「親密性×〇〇」のように、かけ合わさった形で現れます。

これこそが、ストレングスファインダー®の奥深さであり、私たち一人ひとりの個性です。

上位トップ5の資質が、他の人と全く同じになる確率は、3,300万分の1。

そして、「資質×資質」の組み合わせパターンは、561通り。

上位に同じ「親密性」を持っていたとしても、それ以外にどんな資質を上位に持っているかによって、その人の「親密性」が解き放つ魅力は、他の人とは全く異なります。

例えば、「親密性×ポジティブ」の人。
この人は、先ほどの「ドライ感」は、全くといっていいほど出さないでしょう。

むしろ、周囲からは親しみやすい人として映るはずです。
(本心は、人見知りかもしれませんが…)

ここでは、参考までに、「親密性×〇〇」の例を2つご紹介します。

親密性×最上志向

気心の知れた仲間と、現状に満足することなく「もっともっと」と共に切磋琢磨しあいながら、高い成果につなげていこうとする。
仲が良くても、仕事の成果には妥協しない。
やる時は、とことんやるチームをつくりあげていく。

親密性×責任感

大切な仲間とともに、果たすべきミッションを必ずやりきろうとする。
チーム内での自らの役割は、期日までにちゃんとやり切り、絶対に仲間に迷惑はかけない。
また、仲間から助けを求められたときには、どんなに自分が忙しくてもそれを後回しにし、仲間のヘルプに回ろうとする。

ストレングスコーチを使ってみよう

「親密性×〇〇」の例、いかがでしたか?

この組み合わせは、まだ残り31通りありますからね。

ストレングスファインダー®の書籍を買って、アセスメントを行い、該当するページを読む。

確かにそれも大事ですが、私の感覚では、その段階でのストレングスファインダー®の理解度は、3割程度。

理解度が3割ということは、今後の活用度も3割ですからね。

これでは、せっかく本を買ったのにもったいない。

最新の調理家電を買ったのに、「あたため」しか使わないようなものです。

ストレングスファインダー®は、自分の中に備わっている「人生を豊かにする道具」の存在を自覚するもの。

そして、その道具を、みなさんと一緒に明らかにするサポート・ガイド役となるのが、ストレングスコーチです(私もその一人ですけどね)。

一度きりの人生。もっと自分らしく。もっとラクに。

そう思う人は、一度ストレングスコーチとの「個人セッション」を受けてみてください。
(ちなみに、私のコーチ資格取得は、この「個人セッション」体験での感動がきっかけでした)

※このサイトでも、いずれ「個人セッション」の受付を行います。


以上、「親密性」について、ご紹介をしました。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

ぜひ、ご自分が上位に持つ他の資質についても、当サイトでご確認ください。

Use your strengths to be yourself.
~強みを活かして、あなたらしい人生を~

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