Gallup認定ストレングスコーチのkohapapaです。
これまで、自分が勤める会社の同僚や、取引先企業向けに、ストレングスファインダー®(クリフトンストレングス®)の個人セッションを約700回、同ツールを使ったチームビルディングのワークショップを100回以上行ってきました(2024年10月時点)。
このサイトでは、その経験をもとに、わかりやすくストレングスファインダー®(クリフトンストレングス®)を紹介していきます。
仕事やプライベートで、「集団内の意見の違いをどう解決しようか」と考えたことはありますか?
今回紹介する「調和性(Harmony)」は、まさにその課題に対処する資質です。
この資質は、ストレングスファインダー®(クリフトンストレングス®)の4つの領域の中の「人間関係構築力」に属し、対立を避け、共通点を見つけ出すことで、調和を目指します。
「争わずに、どう折り合いをつけるか?」
この調和の意識を持ち、対立を起こさず、全体のバランスを保とうとする資質です。
この記事では、「調和性」が、どのように私たちの日常生活や仕事に影響を与えるのかを、紹介します。
どうぞ、最後までお付き合いください。では、いってみましょう!
1.はじめに(「調和性」ってどんな資質?)
「調和性」を上位に持つ人は、以下のような思考・行動のパターンを持つといわれています。
・意見の相違があっても、合意点を見つけることに集中する。
・衝突を生産的なものと捉えず、エネルギーの無駄遣いと考える。
・他者の意見に耳を傾け、尊重しようとする。
・自分の意見よりも、場の調和(チームの一体感)を優先する。
2.バルコニー(「調和性」の強み使い)
「調和性」が上手に発揮されると、次のような「強み使い」となって、自分や周囲の人たちの役に立ちます。
・対立を解消し、合意を形成する(仕事面)
「調和性」を持つ人は、チーム内で意見の違いが生じた場合でも、共通点を見つけて合意形成を行い、チームを前に進めていきます。
例えば、会議でメンバーの意見が真っ向から対立しているときでも、両者の共通点やお互いが妥協できるポイントを探し出し、建設的な議論へと導きます。結果として、全メンバーが納得し、積極的にプロジェクトに取り組むことが可能になるでしょう。
・全員の満足度を高める(プライベート)
「調和性」を持つ人は、家族や友人との関係においても、共通の目標を見つけ出すのが得意。
例えば、旅行の計画を立てる際、それぞれの希望が食い違っている場合でも、それらをうまく調整し、全員が楽しめる旅程を組み立てようとします。結果として、その旅行では、全員が満足できる体験を提供できるでしょう。
また、「調和性」を持つ人は、チーム内の和やかな雰囲気を保つために、細やかな気配りや配慮を欠かしません。場の空気に敏感に反応し、周囲の人たちが不快に感じないように、バランスを意識したコミュニケーションをとっていきます。
3.ベースメント(「調和性」の弱み使い)
「調和性」がマイナスな使われ方をしてしまうと、以下のような問題が生じることがあります。
・対立を避けすぎて、問題を先延ばしにする
「調和性」を持つ人は、争いを避けるあまり、問題を直視せずに放置してしまうことがあります。これにより、意図せず、メンバー間の対立が深刻化してしまうかもしれません。重要な問題に対しても、必要な議論を先送りにすることで、解決が遅れてしまうことがあります。
・周囲の意見が気になりすぎて、自分の意志を示せない
「調和性」を持つ人は、相手の意見に合わせすぎる傾向があります。複数の選択肢がある場合は、決断を下せずに、時間を浪費してしまうかもしれません。これが原因で、周囲の人からは、「何を考えているかわからない人」「優柔不断な人」という印象を持たれてしまうかもしれません。
4.資質活用のヒント(「調和性」を育てていこう)
「調和性」を効果的に活かし、「自分らしさ」を発揮するために。具体的な方法(例)と、気をつけることを挙げてみます。
・チームの心理的安全性を保つ(仕事)
「調和性」を持つ人は、チーム内で、「心理的安全性」を高める役割を担うことができます。意見の対立が起こっても、冷静に状況を見極め、誰もが安心して発言できる環境を整えることで、結果として、チームの結束力強化につなげていきます。
・ファシリテーターとなって、チームの合意形成を行う(仕事)
「調和性」を持つ人は、異なる意見がぶつかり合う時でも、その場を建設的な話し合いの空間にすることができます。特に、多様なバックグラウンドを持つメンバーでの会議では、ファシリテーター役として、全員が納得のいく合意形成を行うことができるでしょう。
・家族や友人の仲裁役になる(プライベート)
「調和性」を持つ人は、家族や友人との間で意見が対立したときに、仲裁役として活躍することができます。双方の意見に耳を傾け、互いに歩み寄れるように調整することで、和解を促します。この仲裁役としての能力は、家庭内や友人関係において、大切な力となるはずです。
・良好な人間関係を維持する(プライベート)
「調和性」を持つ人は、日常生活においても、良好な人間関係を維持するための配慮を欠かしません。趣味や余暇活動においても、ともに過ごす人たちの気持ちやニーズを敏感に汲み取り、全員が快適に過ごせるように、裏で支える役割を果たしていくことでしょう。
一方で、気をつけるべきこともあります。「対立を避けたい」という「調和性」の特性が強く出すぎると、知らないうちに自分の意見や感情を抑え込んでしまい、結果として、自覚のないまま、ストレスをため込んでしまうことがあるかもしれません。必要なときには、自分の意見をしっかりと主張することも大切です。「主張する」と「受け入れる(相手に合わせる)」のバランスを保つことを心がけましょう。
5.まとめ(「調和性」を使って、自分らしい生き方を)
「調和性」は、周囲の意見を尊重し、争いを避けながら協調関係をつくりあげることができる素晴らしい資質です。この特徴を活かすことができれば、仕事や生活において、周囲の人たちと良好な人間関係を築くことができるでしょう。しかし、この調和を重視しすぎると、自分の意見にフタをしてしまい、気づかないうちにストレスを抱えてしまうこともあります。
ここで重要なのは、アサーティブ(自己主張)な姿勢を持つこと。
アサーティブ(アサーション)とは、相手を尊重しながらも、自分の意見をしっかりと伝えるコミュニケーションの方法です。「調和性」を持つ人は、対立を避けるあまり、自分の意見を引っ込めがちですが、アサーティブに自分の考えを表現することで、「自分らしさ」を大切にした健全な関係を、周囲の人たちと築くことができます。
相手と調和を図りながらも、自分の中の「心の声」も大切に。
そうすることで、「自分らしさ」を実感できる毎日を送れるはずです。
以上、ストレングスファインダー®(クリフトンストレングス®)「調和性(Harmony)」の紹介でした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!ではまた!