「物事は、事前に立てた計画通りに進めたい」
「行動をルーティン化して、効率良くしたい」
「規律性」の人は、この感覚がわかるのではないでしょうか。
普通の人(「規律性」を上位に持たない人)は、計画通りに物事を進めるのに「努力」が必要だとすると、「規律性」にはそれが全く必要ない。
「計画通りにやるのが当たり前」
こんな感じかもしれませんね。
むしろ、「計画の変更」や「想定外の出来事」のほうが、よっぽどストレスでしょう。
(この点は、「適応性」と真逆の感覚といえそうです)
みなさんは、この「規律性」を、仕事やプライベートの場面で上手に活かせているでしょうか?
ここでは、「規律性」の特徴や活かし方、さらには注意点について、わかりやすく解説をしていきます。
では、いってみましょう!
規律性は「仕組み化する」才能
「規律性」は、身の回りが「秩序化」された状態を好みます。
いちいち考えなくてもいいように、行動をルーティン化する。
いちいち探さなくてもいいように、モノを整理整頓する。
このふたつに共通しているのは、「いちいち〇〇しなくてもいいように」。
この「効率化(省力化)」の視点です。
・朝起きてから家を出るまで、一連の行動は決まっている
・出したものは、必ずあった場所に片づける
「規律性」の人にとっては、どちらも自然に行っている「あるある」でしょう。
それ以外にも、「規律性」にはこんな人たちもいます。
・毎朝、同じものを食べる(飽きる感覚はない)
・一週間の洋服のローテーションが決まっている
あと、「靴下は全部同じもので揃える」という人もいますね。
この理由は単純です。
洗濯のあと、ペアを探す手間がかからない(笑)
(加えて、片方を失くしても困らない)
これらは、すべて「効率化(省力化)」を目的とした仕組み化の行動。
これが、「規律性」の持ち味です。
規律性の公式解説動画
まずは、こちらの動画(1分程度)をご覧ください。
Gallupの公式動画です。
※ 視聴が困難な場合は、そのまま下の解説に進んでも、問題ありません。
広告代理店に勤める女性です。
「規律性」のおかげで、混乱の中でも落ち着きを保てる。
計画とシステムを採用することで、締め切りに遅れることはない。
仕組みを加えることで、仕事がやり易くなる。
このようなことを話していました。
緻密な計画と、細やかな進捗確認。
これにより、「規律性」の人は必ず約束の期日を守ります。
この点は、「責任感」の資質と似ていますね。
違いは、その時の「こだわり」ポイント。
「責任感」は、「相手との約束を守ること」にこだわって期日を守ります。
一方「規律性」のこだわりは、「計画通りに進めること」そのもの。
この両方の資質を上位に持つ人は、きっと誰が見ても「しっかり者」でしょう(笑)
規律性は、計画を正確に実行できる人
「規律性」の人は、仕事でもプライベートでも、事前に計画を立てて、その計画に沿って行動します。
これは「得意」というよりも、「好き」という感覚でしょう。
例えば、プライベートで旅行に行く場合。
「行き当たりばったり」の旅は、ドキドキして落ち着かないかも。
集合は〇時、午前中は●●と●●に行って、昼食は●●で〇時から。
そして午後からは…。
こんな感じで、ちゃんと「行程」を決めてから出かけたいはず。
そして、その「行程」通りに旅行を終えられると、達成感があるでしょうね。
これは、仕事も一緒です。
出勤をしたら、まず「今日中にやり終えること」を明確にして、それぞれの作業にかかる時間をイメージしてから、段取り良く取り組んでいくでしょう。
視界に入った作業から取り掛かる。
なんとなくの気分で作業の順番を決める。
こんなことは、絶対にしないはず。
「規律性」の人が重視するのは「(作業)効率」ですからね。
この作業前の計画や段取りが、「毎朝のルーティンになっている」という人もいるのではないでしょうか。
そして、もうひとつ。
「規律性」の中には、「残業はイヤ」という人が結構います。
「決めたことを、決めた時間内に、ちゃんと終わらせる」
ここに、強いこだわりを持って取り組むのが「規律性」の人たちです。
規律性の活かし方
仕組み化や構造化の才能といわれる「規律性」。
では、この資質は、仕事やプライベートで、どう活かすことができるのでしょうか?
無秩序な状態を整える
効率化を求める「規律性」は、行動をする際に「いちいち考える」ことを嫌います。
「あれ?この資料ってどこにあったっけ?」
「あれ?これって誰がやることになっていたっけ?」
毎回これでは、ストレスがかかるでしょうね。
これは見方を変えると、「規律性」はそのような無秩序な状態を解決する存在だということ。
「資料やモノの保管場所を決める」
「資料やモノを探しやすいように、並べ方のルールを決める」
「職場や家庭内の役割分担を明確にする」
例えば、こんな感じです。
「規律性」を上位に持たない人から見ると、「そこまでしなくても」と思うこともあるかもしれません。
でもそのおかげで、仕事や家事の効率は間違いなく上がっているはずです。
無秩序な状態を整えていく。
そして、仕事の生産性を高めていく。
それを自然とやってのけるのが、「規律性」の人たちです。
計画や手順(ルーティン)を整える
事前に決めたことを、その通りにやり遂げることを得意とする「規律性」は、まさにルーティン化の才能といっていいでしょう。
「どう動くのが効率的か」
日々行動をする際には、無意識にこんなことを考えているはずですからね。
そして、「朝起きてから」「帰宅してから」「寝る前は…」など、自然と日常の中にルーティンができあがっているでしょう。
「誰もがやっていることじゃないの?」と「規律性」の人は思うかもしれませんが、これも立派な才能です。
そうだとしたら、その才能をチームの作業効率化のために使わない手はありません。
・無計画に進められていて、進捗が思わしくないプロジェクト
・話し合う議案のわりに、時間がかかりすぎな会議
・手順が決まっておらず、人によってバラつきのある作業
など、周囲を見渡せば「気になること」がいっぱいあるはず。
「いつ」「誰が」「何を」「どのように」
これらを明確にすれば、チームの作業効率は間違いなく高まります。
何より、「規律性」の人のストレスがなくなるでしょう(笑)
また、「規律性」の人はリソース管理も得意。
わかりやすいものでは、「人」「時間」「お金」。
常にそれらの状況を確認して、「適切に使われているか」「無駄はないか」をチェックします。
これも、計画や手順の整理と根っこにある欲求は同じです。
「どうすれば、一番効率的か」
「規律性」の人は、ここにこだわる才能ですからね。
規律性の人にあった仕事・職場
まず、大前提として、ストレングスファインダー®は、適職診断ツールではありません。
複数の人が、同じ仕事でそれぞれ成果を出している場面でも、「そこで発揮されている資質が全く違う」ということは、よくありますからね。
だからといって、「規律性に適職なんてものはない!」と断言してしまうのも、どうかと思いますので、就職や転職など、「仕事探し」の際に持っておきたい視点をご紹介します。
正確性が求められる仕事
計画と実行、そしてリソース管理を得意とする「規律性」。
その細やかな仕事ぶりは、正確性が求められる仕事で活かされるでしょう。
データ・品質管理
保守・点検
経理・財務
「いいかげん」「適当に」はどの仕事でもダメですが、その中でも特にNGなのはこのあたりでしょうか。
これらに共通しているのは、何かを管理する仕事という点です。
また、この「管理」の視点で考えると、プロジェクトマネジャーの仕事も「規律性」の強みが活かされるはず。
「リソース(人、時間、コスト)を踏まえて、細やかな計画を立てる」
「定期的に、その計画の進捗を確認する(管理)」
「進捗を見て、リソースや計画を組みなおす」
これまでお伝えしてきた「規律性」の魅力が詰まっていますよね。
(「戦略性」や「アレンジ」などの資質も上位にある人は、より得意そうなイメージです)
計画に沿って動くことができる仕事
事前に決めたことをしっかりやり切る。
そして、そこに満足感を得ることができる「規律性」。
期限が決められたプロジェクトへの参画
定時の「やること」が決まっている仕事
これらは、持ち前の「几帳面さ」が発揮されるでしょう。
だからといって、相手によって対応を変えないといけない「営業」「接客」や「コールセンター」のような業務が向いていないわけではありません。
確かに、相手あっての仕事ですから、常に時間が読めない中で働くことになるでしょう。
(最初は、ストレスがあるかもしれません)
でも、「規律性」を上位に持つ人で、それらの仕事で活躍している人もたくさんいます。
ポイントは、日々の業務に「ルーティン」を組み入れていくこと。
お客さまをお迎えする前の準備
お客さま対応後の作業
これらを、「考えなくても身体が動く」くらいにルーティン化してしまう。
そうすれば、「規律性」の人にとって心地のいいリズムが生まれるのと同時に、仕事の効率も上がるはずです。
「規律性 → 几帳面 → デスクワーク」
この発想は古すぎです(笑)
すべての資質に言えることですが、「〇〇の資質に、●●の仕事は合わない」というものはないですからね。
これは、発想が逆。
「●●の仕事で、〇〇の資質をどう活かせるか」
この視点が重要です。
「規律性」は、活かせる道がたくさんあります。
しかも、なかなかの「レア資質」ですから、間違いなく職場で重宝がられるはずです。
規律性の人はここに気をつけよう!
ここまで、「規律性」の魅力、そして、その資質の活かし方などをお伝えしてきました。
でも、ストレングスファインダー®の上位資質は、二面性があります。
「意思が強い」と「頑固」みたいなものでしょうか。
これって、表裏一体なんですよね。
ここでは、「規律性」が魅力的な資質だからこそ、「気をつけないと、もったいない!」という点を、2つお伝えします。
計画の変更に抵抗してしまう
事前に決めたことを、決めた通りにやりたい「規律性」。
途中で変更を余儀なくされた際には、ストレスを感じるかもしれません。
例えば仕事で、「悪いけど、今日中にこの作業をお願いできる?」と急に頼まれた場合。
「朝のうちに言っておいてよ…。」
そんな感情が生まれるのではないでしょうか。
これは、その作業がイヤなわけではないはず。
きっと、事前に決めていた予定が狂うのが気持ち悪い。
朝のうちに言ってくれれば、それを織り込んでスケジュールを組めたわけですからね。
「急に言われても…」
「明日じゃダメですか?」
反射的に、こんな返答をしてしまう人もいるのではないでしょうか。
一方で日常には、計画の変更に抵抗できないケースもあります。
例えば、プライベートでドライブしている時の事故渋滞。
これも、予定が狂いますね。
そして、抵抗のしようがない。
「規律性」の人は、こんな時に露骨に不機嫌になってしまうかも…。
気持ちはわかりますが、それではせっかくの楽しいドライブが台無しです。
「規律性」は、よく「柔軟性に欠ける」「融通か利かない」と言われます。
この点は、気をつけるようにしたいですね。
人の行動を細かく管理しすぎてしまう
「規律性」が「リソースを上手に管理する才能」という点は、先ほどご紹介したとおりです。
ただ、これが暴走すると少々やっかい…。
周囲の人を細かく管理しすぎてしまう。
自分のやり方を他の人に押し付けてしまう。
これでは、人間関係がギスギスしてしまいますね。
「すべてを把握したい」
「決めた通りにきっちりやりたい」
その気持ちはわかります。
でも、それを過度に相手に求めてしまうのは、やはり問題です。
確かに、適切な管理によって効率はよくなるでしょう。
でも、人は「感情」の生き物ですからね。
「いかに、周囲の人たちに気持ちよく働いてもらうか」
「管理」「効率」と一緒に、この視点も忘れないようにしましょう。
もっと規律性を活かしていくために
ここまで、「規律性」についてお伝えしてきました。
でも、ストレングスファインダー®は、もっと奥が深いですからね。
上位資質は、深く知れば知るほど、人生(キャリア)を豊かにする自分だけの道具になっていきます。
ここからは、そのヒントを2つご紹介します。
規律性×〇〇の組み合わせ
資質は、単独でも特徴はありますが、実際に私たちの中で「強み」として発揮されるとき、決まって「規律性×〇〇」のように、2つ以上の資質がかけ合わさった形で現れます。
これこそが、ストレングスファインダー®の奥深さであり、私たち一人ひとりの個性です。
上位トップ5の資質が、他の人と全く同じになる確率は、3,300万分の1。
そして、「資質×資質」の組み合わせパターンは、561通り。
上位に同じ「規律性」を持っていたとしても、それ以外にどんな資質を上位に持っているかによって、その人の「規律性」が解き放つ魅力は、他の人とは全く異なります。
ここでは、参考までに、「規律性×〇〇」の例を2つご紹介します。
規律性×公平性
無秩序で、人によって成果にバラつきがある状態をよしとしない人。
「〇〇の場面では●●をする」等、明確な基準と行動を示したマニュアルや業務フローを整えることによって、職場内の業務を均質化させていく。
規律性×責任感
自分が任された仕事に、「必ずやり遂げる」という強いこだわりを持って取り組む人。
取り掛かる前には、締め切り日までの細やかな作業計画を立て、また行動後も定期的に進捗をチェックすることで、質を落とすことなく確実にその仕事をやり遂げ、依頼者の期待に応えていく。
ストレングスコーチを使ってみよう
「規律性×〇〇」の例、いかがでしたか?
この組み合わせは、まだ残り31通りありますからね。
ストレングスファインダー®の書籍を買って、アセスメントを行い、該当するページを読む。
確かにそれも大事ですが、私の感覚では、その段階でのストレングスファインダー®の理解度は、3割程度。
理解度が3割ということは、今後の活用度も3割ですからね。
これでは、せっかく本を買ったのにもったいない。
最新の調理家電を買ったのに、「あたため」しか使わないようなものです。
ストレングスファインダー®は、自分の中に備わっている「人生を豊かにする道具」の存在を自覚するもの。
そして、その道具を、みなさんと一緒に明らかにするサポート・ガイド役となるのが、ストレングスコーチです(私もその一人ですけどね)。
一度きりの人生。もっと自分らしく。もっとラクに。
そう思う人は、一度ストレングスコーチとの「個人セッション」を受けてみてください。
(ちなみに、私のコーチ資格取得は、この「個人セッション」体験での感動がきっかけでした)
※このサイトでも、いずれ「個人セッション」の受付を行います。
以上、「規律性」について、ご紹介をしました。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
ぜひ、ご自分が上位に持つ他の資質についても、当サイトでご確認ください。
Use your strengths to be yourself.
~強みを活かして、あなたらしい人生を~