「この出来事は、起こるべくして起こったこと」
「悪いことをすれば、将来悪い出来事が待っている」
「運命思考」の人は、この感覚がわかるのではないでしょうか。
物事に一喜一憂することがなく、おおらかな態度で受け止めることができる。
「いつも落ち着いているよね」「一緒にいて安心できる」と、周囲の人から言われたことがある。
この点も「確かに、そう言われてみれば」と思うかもしれませんね。
どこかスピリチュアルな感覚も持つ、この「運命思考」。
みなさんは、この「運命思考」を、仕事やプライベートの場面で上手に活かせているでしょうか?
(「つかみどころがなくて、よくわからない」という人も多いかも)
ここでは、「運命思考」の特徴や活かし方、さらには注意点について、わかりやすく解説をしていきます。
では、いってみましょう!
運命思考は、「つながりを見出す」才能
「運命思考」は、英語で「Connectedness」。
これは、「つながり」という意味です。
「運命思考」は、あらゆることに、この「つながり」を見出していきます。
今目の前で起こっていることは偶然ではない。
起こるべくして起こっている。
イヤな出来事も、抵抗せずに受け入れよう。
この出来事も、必ず未来につながっている。
こんな感覚。
「運命思考」を上位に持たない人から見ると「?」という思考を、「無理に」ではなく自然と行っている。
これが、「運命思考」です。
そして、もうひとつ。
「人を傷つけるべきではない。」
これは、誰もが思うことでしょう。
でも、そう考える背景が「運命思考」の人と、それ以外の人とでは違います。
普通の人は、「それは良くないことだから」と「善悪」で考えるはず。
それに対して、「運命思考」の人はきっとこう考えます。
「人を傷つけるということは、自分自身を傷つけることと一緒」
「人に悪いことをすると、巡り巡って、自分に悪いことが返ってくる」
一見異なるように見えるふたつの思考ですが、共通しているのは「つながり」感覚です。
運命思考の公式解説動画
まずは、こちらの動画(1分程度)をご覧ください。
Gallupの公式動画です。
※ 視聴が困難な場合は、そのまま下の解説に進んでも、問題ありません。
「私たちはみな、大きな世界の中の一員である」
「運命思考」を上位に持たない人が「?」と思いそうなことを、迷いなく堂々と言い切っている男性でした。
起こることにはすべて理由がある。
私たちはすべてつながっている。
身体の不自由な子供と心を通わせることができる。
特に3つ目。
この男性は、「運命思考」の才能を使って人助けをしていると語っていました。
今、つらい思いをしている人。
人生に意味を見出せなくなっている人。
そんな人の思いに耳を傾け、深く心でつながっていく。
そして対話を通じて、その相手が「つらい出来事の意味」「自分の人生の意味」を見つけるサポートをしていく。
とても大きく、海のように深い愛情を感じますね。
「私とあなたは、互いにつながっている」
こんな捉え方をしているからこそ、まっすぐに人と向き合えるんでしょう。
運命思考は、出会いや縁を大切にする人
「運命思考」は、あらゆる出来事に「意味」を見出していきます。
これは、人との出会いも同じ。
出会いに偶然はない。
この出会いも、何かの縁。
こんな捉え方をして、人との縁を大切にしていきます。
逆に、嫌いなことは「分断」や人と人との「争い」。
戦争や争いごとのニュースを見て、特に胸を痛めるのも「運命思考」の人たちです。
「同じ地球に生まれて、どうして争いなんてするんだろう」
「本当は、みんな理解しあえるはずなのに」
そんな風に考えているのではないでしょうか。
そんな人と人との「つながり」を心から信じる、そして大切にする「運命思考」。
当然、日々の出会いにも意味があります。
クラスメートになった。
同じ部署に配属された。
お客さまの担当になった。
仕事でもプライベートでも、そこで生まれるすべての出会いに意味を見出し、その「縁」を大切にしていきます。
「袖振り合うも多生(たしょう)の縁」
このことわざは、まさに「運命思考」そのものですね。
運命思考の活かし方
あらゆる出来事に「意味づけ」をしていく。
そして、人との出会いを大切にする「運命思考」。
では、この資質は、仕事やプライベートで、どう活かすことができるのでしょうか?
人と人とをつなげていく
人との縁を大切にする「運命思考」は、その英語名(Connectedness)の通り、人と人とをつなげていく働きができるでしょう。
所属する組織・チームも、「縁あって」一緒になった仲間と考えます。
だとしたら、その「縁」を大切にしたい。
何か作業を行うときには、互いに協力しあえる文化をその組織に根付かせていくはず。
そしてその組織が、異動やチーム替えのタイミングでバラバラになる時。
「運命思考」の人がいると、「それっきり」の関係にはならないでしょうね。
だって、せっかく生まれた「縁」ですから。
何かあったときに、互いに助け合える。
また、折を見て、近況報告しあえる関係。
「運命思考」の人は、これからも続く「つながり」を残してくれるでしょう。
(同窓会の幹事を毎回引き受ける人は「運命思考」かも(笑))
また、組織内で衝突や対立が生まれている場面。
「運命思考」の人は、その状況をよしとしないはずです。
双方の間に立って、仲裁役になる。
互いの言い分を聞きながら、その衝突を収めていく。
これも、「Connectedness(つながり)」の才能である「運命思考」の人が組織で貢献できるポイントです。
(あわせて「調和性」も上位に持つ人は、その衝突の場面でうまく機能しそうです)
周囲の人を安心させ、勇気づける
あらゆる出来事に「意味づけ」をすることができる「運命思考」は、「レジリエンスが強い」ともいえます。
レジリエンス = 困難な状況やストレスに対して適応し回復する能力
「竹のようにしなやかな人」というイメージでしょうか。
「残念だけど、これは起こるべくして起こったこと」
「この出来事にも意味があったと将来思えるはず」
人が落ち込むような出来事にも、自然とそんな捉え方をしていきます。
穏やかですが、ある意味とてもたくましい…。
まさに、大きく揺れても折れずにもとに戻る「竹」です。
そんな「しなやかさ」「強さ」は、人を勇気づける力にもなります。
例えば、チーム内でネガティブな出来事が起こった場面。
周囲の人は、落ち込んだり、やる気を失ったりしています。
それを、大きな気持ちで受け止めることができるのが「運命思考」。
「ある意味、いい経験をさせてもらったよね」
「この出来事(経験)を、どう活かしていこうか」
こんな言葉をかけて、みんなの気持ちを立て直していくでしょう。
(加えて「ポジティブ」も上位に持つひとは、さらに力強さを発揮するかも)
「あの時、〇〇さんがいてくれて助かった」
「〇〇さんがいてくれたおかげで、落ち着くことができた」
あとから当時のことを振り返った時に、仲間からこんな言葉をかけてもらえるはずです。
運命思考の人にあった仕事・職場
まず、大前提として、ストレングスファインダー®は、適職診断ツールではありません。
複数の人が、同じ仕事でそれぞれ成果を出している場面でも、「そこで発揮されている資質が全く違う」ということは、よくありますからね。
だからといって、「運命思考に適職なんてものはない!」と断言してしまうのも、どうかと思いますので、就職や転職など、「仕事探し」の際に持っておきたい視点をご紹介します。
仲間同士のつながりを大切にする職場
人との「縁」を大切にする「運命思考」ですから、やはり働く職場にも同じ価値観を求めたいところ。
個人ではなく、チームで仕事をする職場。
仲間同士のつながり強化を、施策として取り組んでいる企業。
このような環境では、居心地の良さを感じると同時に「仲間のために」「会社のために」というエネルギーが高まりそうです。
組織開発に、ストレングスファインダー®を取り入れている企業はいいでしょうね。
(個人的な感想ですが💦)
会社選びの大前提は、「人を大切にする企業文化」があること。
どの企業も、採用サイトにはそのように書いているでしょう。
言葉は悪いですが、それを「鵜呑みにしないこと」が大切です。
たまたま見つけた求人を「この出会いに意味があるかも」と、安易に思い込むのは危険…。
サイトにはそう書いているけど、実際のところはどうなのか。
口コミを調べたり、勤めている人に直接聞いたり。
方法は何でも構いません。
情報を集めて、その企業の「人材」に対するスタンスを把握しましょう。
その企業に「縁」を感じるのは、そのあとでも遅くないですから。
人の悩みを軽くする役割・仕事
この役割・仕事のイメージは「心理カウンセラー」です。
相談者にとっては、最高の理解者。
人に悩みを聞いてもらってラクになった。
思っていることを言葉にしたら、自然と落ちついてきた。
このような経験のある人も多いでしょう。
「話す = 放す」
言葉にする(話す)ことは、自分の中にある不安・悩みを「手放す」ことにつながります。
その聞き役として、「運命思考」の人は適任です。
否定もせず、肯定もせず、ただ黙って受け止めてくれる。
あらゆる出来事を受け止める「運命思考」は、人のことも受け止めます。
(「寛容さ」の才能といってもいいでしょう)
そして、相談者が今感じている苦しさを「点」で見ている時、「運命思考」の人はそれを大きな視点で捉えるサポートをしてくれるはずです。
「その経験には、きっと意味があるよ」
「その経験をした〇〇さんは、もっと魅力的な人になれるはず」
こんな言葉をかけてくれそうです。
冒頭、心理カウンセラーと書きましたが、それを仕事にする必要はありません。
例えば、職場の同僚の悩みを聞く。
それが発展して、企業内で「相談窓口」になる。
(これはキャリア相談や人間関係の悩みなど、何でも構いません)
また、顧客とじっくり対話ができる仕事もいいでしょう。
「運命思考」的には、「自分が担当したのも、何かの縁」です。
「仕事だけ」のドライな関係ではなく、人と人として付き合っていく。
そして、個人的な悩みの相談を受けるなど、心に寄り添ったかかわりをしていく。
「御社だから」ではなく「〇〇さんだから」。
その先には、そう顧客に言ってもらえる関係(つながり)が生まれるはずです。
運命思考の人はここに気をつけよう!
ここまで、「運命思考」の魅力、そして、その資質の活かし方などをお伝えしてきました。
でも、ストレングスファインダー®の上位資質は、二面性があります。
「意思が強い」と「頑固」みたいなものでしょうか。
これって、表裏一体なんですよね。
ここでは、「運命思考」が魅力的な資質だからこそ、「気をつけないと、もったいない!」という点を、2つお伝えします。
受け身で物事を考えてしまう
出来事に「意味づけ」をする「運命思考」は、あらゆることを「受け身」で捉える傾向があります。
「これは、こうなる運命だったんだ」
「起きたことは、素直に受け止めよう」
確かにそうかもしれません。
でも、時には「抗う」姿勢があってもいいはずです。
「ちょっと待って、まだやれることはあるかも」
「ここから、どう状況を変えていこうか」
こんな姿勢・態度が、状況を好転させるきっかけになるかもしれませんからね。
「運命思考」の人は、たまに「仕方がない」と受け止めて終わりになることがありますから、そこは気をつけたいですね。
また、ネガティブな出来事を「自分のせい」と捉えすぎなところも。
(これも、ある種の「つながり」感覚です)
「自己責任」の思考は大切です。
でも、あまりにそれが強すぎると、自分を苦しめることにもつながります。
「運命思考」の人は、「自責(自分を責める)」思考をほどほどに…。
抽象的で具体性を欠く話をしてしまう
「運命思考」の人は、「見えないものを大切にする」感覚があります。
そして、自分のことを「大いなる存在の一員である」と捉える感覚も。
これは、「運命思考」を持たない人から見ると「??」ですね(笑)
ただ「運命思考」は、これがナチュラル。
この感覚を「自分だけのもの」と自覚しておかないと、相手に何かを伝える時に「何言っているの?」「よくわからないんだけど」と思われてしまう可能性があります。
「話が抽象的で、ふわっとしている」
「話が理想論で、現実性がない」
こんな印象を与えてしまうかもしれません。
「運命思考」の感性は本当に魅力的です。
「運命思考」の人の言葉に助けられる人もたくさんいるでしょう。
でも、暴走は禁物。
(これは、どの資質にも言えることです)
「考えや思いを伝える」際には、相手の思考に合わせた「具体性」「現実性」を意識したいですね。
もっと運命思考を活かしていくために
ここまで、「運命思考」についてお伝えしてきました。
でも、ストレングスファインダー®は、もっと奥が深いですからね。
上位資質は、深く知れば知るほど、人生(キャリア)を豊かにする自分だけの道具になっていきます。
ここからは、そのヒントを2つご紹介します。
運命思考×〇〇の組み合わせ
資質は、単独でも特徴はありますが、実際に私たちの中で「強み」として発揮されるとき、決まって「運命思考×〇〇」のように、2つ以上の資質がかけ合わさった形で現れます。
これこそが、ストレングスファインダー®の奥深さであり、私たち一人ひとりの個性です。
上位トップ5の資質が、他の人と全く同じになる確率は、3,300万分の1。
そして、「資質×資質」の組み合わせパターンは、561通り。
上位に同じ「運命思考」を持っていたとしても、それ以外にどんな資質を上位に持っているかによって、その人の「運命思考」が解き放つ魅力は、他の人とは全く異なります。
ここでは、参考までに、「運命思考×〇〇」の例を2つご紹介します。
運命思考×適応性
人が動揺するような突発的な出来事・トラブルにも慌てることなく、落ち着いて状況を受け止めるとともに、周りの戸惑う人たちを安心させていく。
その後は、「これを次にどう生かすかが大切」「今できることをやろう」とすぐに気持ちを切り替え、自ら率先して事態の収拾にあたっていく。
運命思考×責任感
人との約束事や、職場などで自分が任さえれた仕事に、強いこだわりを持って取り組んでいく人。
途中、困難な場面が訪れたとしても、「この困難にも意味がある」「自分が乗り越えなくてはいけないこと」と正面からその事態を受け止め、途中で投げ出すことなく最後までやり抜いていく。
ストレングスコーチを使ってみよう
「運命思考×〇〇」の例、いかがでしたか?
この組み合わせは、まだ残り31通りありますからね。
ストレングスファインダー®の書籍を買って、アセスメントを行い、該当するページを読む。
確かにそれも大事ですが、私の感覚では、その段階でのストレングスファインダー®の理解度は、3割程度。
理解度が3割ということは、今後の活用度も3割ですからね。
これでは、せっかく本を買ったのにもったいない。
最新の調理家電を買ったのに、「あたため」しか使わないようなものです。
ストレングスファインダー®は、自分の中に備わっている「人生を豊かにする道具」の存在を自覚するもの。
そして、その道具を、みなさんと一緒に明らかにするサポート・ガイド役となるのが、ストレングスコーチです(私もその一人ですけどね)。
一度きりの人生。もっと自分らしく。もっとラクに。
そう思う人は、一度ストレングスコーチとの「個人セッション」を受けてみてください。
(ちなみに、私のコーチ資格取得は、この「個人セッション」体験での感動がきっかけでした)
※このサイトでも、いずれ「個人セッション」の受付を行います。
以上、「運命思考」について、ご紹介をしました。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
ぜひ、ご自分が上位に持つ他の資質についても、当サイトでご確認ください。
Use your strengths to be yourself.
~強みを活かして、あなたらしい人生を~