テレビやYouTubeの情報を鵜吞みにしない。
「本当にそうなの?」「何を根拠に言っているの」と疑問を持つ。
「分析思考」の人は、このような経験があるのではないでしょうか?
「分析思考」は、信頼できるデータや客観的な事実をもとに、冷静に物事を考えることを得意とする才能です。
天性の「ロジカルシンキング」「クリティカルシンキング」の才能といえるかもしれません。
みなさんは、この「分析思考」を、仕事やプライベートの場面で上手に活かせているでしょうか?
ここでは、「分析思考」の特徴や活かし方、さらには注意点について、わかりやすく解説をしていきます。
では、いってみましょう!
分析思考は、「物事を明らかにする」才能
「分析思考」は、身の回りの出来事や入ってくる情報に対して、自然と「なぜ?」「どうして?」と疑問を持つことができる才能です。
「たぶん、〇〇なんだよね」
「きっと、〇〇だと思う」
話し手のこのような言葉に対して、「なるほどね」ということはまずないでしょう。
(「共感性」上位の人は、すんなり受け入れるかも…)
「たぶん」「きっと」のような曖昧な状態が気持ち悪い。
「分析思考」の人は、きっとこの感覚があるのではないでしょうか。
そこで相手に投げかけるのが、冒頭の質問です。
「なぜ、そういえるの?(根拠は?)」
「どうして、そう思ったの?(理由は?)」
「分析思考」は、感覚に頼る判断を好みません。
「絶対にしない」といってもいいでしょう(笑)
「分析思考」が判断の材料にするのは、疑う余地のないもの。
信頼できるデータ、信頼できる人からの情報、そして実際に起こった事実です。
これらをもとに、納得がいくまで考える。
(内省をあわせて上位に持つ人は、放っておけば、ずーっと考えるかも)
そして、「つまりこういうことだよね」と誰もが納得するレベルで物事を明らかにしていきます。
分析思考の公式解説動画
まずは、こちらの動画(1分程度)をご覧ください。
Gallupの公式動画です。
※ 視聴が困難な場合は、そのまま下の解説に進んでも、問題ありません。
医療分野に携わる女性。
話をする間、姿勢がずっと変わらない(ボディランゲージもない(笑))。
とても、真面目な印象を与えますね。
(この点については、「共感性」の動画と比較するとおもしろいです)
批判的であるといえるくらい分析的。
日々、研究文書を何ページも熟読。
新しいデータが出た場合は、過去のデータと比較したくなる。
「分析思考」を上位に持たない人から見ると、「大変じゃないの?」「面倒くさくないの?」と感じそうなことを、全く苦にしない。
むしろ、夢中になって取り組める人たちという印象です。
「パターンやつながりを探す」というフレーズも印象的でした。
様々なデータを検証しながら、「そういうことか!」と何かが見つかった(明らかになった)瞬間は、なんともいえない喜びなんでしょうね。
分析思考は、データをもとにロジカルに意思決定する人
データや事実をもとに考えることを得意とする「分析思考」は、その意思決定もロジカル。
どんな場面でも感情的になることなく、冷静に状況判断していくでしょう。
「なんとなくいいと思ったから」
「好きだから(嫌いだから)」
仕事でもプライベートでも、こんな意思決定はしないはず。
例えば、モノを購入する場面。
「オススメ」や「人気ナンバーワン」というPOPを、そのまま信じることはしません。
「なぜ、そういえるの?」
「具体的に、他の商品と何がどう違うの?」
これをちゃんと理解してから購入するはずです。
(店員さんを呼んで、「質問攻め」するかもしれませんね)
購入(行動)をするのは、必ず「納得」したあと。
「店員さんがいい人だったから」と、情にほだされることもないでしょうね。
分析思考の活かし方
データや事実をもとに、冷静に物事を捉えることができる「分析思考」。
では、この資質は、仕事やプライベートで、どう活かすことができるのでしょうか?
感情的な問題に冷静に対処する
「感情にほだされない」という点は、前のパートでお伝えしたとおりです。
「分析思考」は、この「冷静さ」と「客観性」が強み。
その強みを活かして、日々発生する問題に対処することができます。
プライベートでも職場でも、人と人が集まれば様々な問題が発生します。
意見の衝突や利害の衝突、さらには相性の合う合わないまで。
事情はさまざまあるでしょう。
例えば、職場で社員同士が感情的に言い争いをしている場面。
「分析思考」の人は、そこに飲み込まれる(参加する)ことはありません。
双方の言葉を聞きながら、「事実」と「意見」とを冷静に聞き分ける。
そして、「なぜ〇〇なのか」と根拠を明確にしながら、事態をおさめていく。
こんなことができるはずです。
一歩引いたところから、客観的に物事を見つめられる人。
感情に飲みこまれることなく、冷静に判断・対処できる人。
チームや職場に、こんな人がひとりいると助かりますね。
ゴールへの道筋を組み立てる
データや事実をもとに考えることが得意な「分析思考」は、目標達成への道筋もロジカルに組み立てることができます。
例えば、スポーツでライバルチームに勝とうとする場面。
「気合で負けるな!」
「練習量はウソをつかない!」
「分析思考」の人はこの言葉を聞いて、「よーし!」と突き動かされることはないでしょう。
「勝つ」材料として、このふたつの言葉には明確な根拠がないですからね。
相手チームがうちに勝っているものはなに?(それを示す根拠は?)
相手チームの弱点はどこ?(それを示すデータは?)
過去のデータや試合映像を見ながら、これらをじっくりと検証する。
そして、「どうやれば勝てるか」「そのために何をすべきか」を明らかにしていく。
「分析思考」の人は、この作業を自ら率先して行うでしょう。
そして、勝利(ゴール)への道筋を整理して伝えることで、チームに貢献していくはずです。
スポーツアナリストと呼ばれる人たちは、きっと「分析思考」を上位に持っているでしょうね。
(「分析思考」の英語名は「analytical」です)
分析思考の人にあった仕事・職場
まず、大前提として、ストレングスファインダー®は、適職診断ツールではありません。
複数の人が、同じ仕事でそれぞれ成果を出している場面でも、「そこで発揮されている資質が全く違う」ということは、よくありますからね。
だからといって、「分析思考に適職なんてものはない!」と断言してしまうのも、どうかと思いますので、就職や転職など、「仕事探し」の際に持っておきたい視点をご紹介します。
データを扱う(検証する)仕事
先ほどご紹介した「スポーツアナリスト」と同様に、データを扱う仕事は「分析思考」の人が本領発揮できるステージでしょう。
そして、そのデータの扱いについて、正確さが求められる分野でこそ才能を活かせるはず。
システムを論理的に組み立てる「エンジニア」。
数字やデータをもとに対策を考える「品質管理」「マーケティング」。
数字を正確に扱うことが求められる「経理・財務」。
ざっと挙げるとこんな感じ。
でも、「分析思考」が活かされるのは、それらに限った話ではありません。
営業や販売、人事などの仕事でも、必ずデータを扱いますからね。
「データや事実をもとに課題を明らかにする」
「今後のアクションプランをロジカルに考える」
そんな場面は、業界・仕事を問わずいくらでもあるでしょう。
「分析思考」が持つ類まれなデータ収集と分析力。
これは、どんな組織でもきっと重宝がられるはずです。
人に正確な情報を伝える仕事
「分析思考」が持つロジカルさは、人に何かを伝える場面でも活かされます。
日々パソコンとにらめっこをしている。
「分析思考」というとそんなイメージを持つかもしれませんが、実際には「営業」「接客」の仕事で大活躍している人もたくさんいます。
この人たちの武器は、「正確さ」と「納得感のある話し方」。
顧客の質問に対して、根拠を明確にしながらわかりやすく答えることができる。
商品を提案する際には、信頼できるデータをもとに顧客にプレゼンができる。
これらも、「分析思考」の人が才能を発揮している状態です。
特に顧客がロジカルな人の場合は、相性バッチリ。
「そうそう、そういう情報が欲しかったんだ」と、常に「かゆいところに手が届く」存在ですからね。
もちろん「営業」「接客」に限った話ではありません。
「聞き手が納得するように話すことができる」
「考えや意見をロジカルに整理することができる」
この能力は、業界・仕事を問わず様々な場面で活かされるはずです。
分析思考の人はここに気をつけよう!
ここまで、「分析思考」の魅力、そして、その資質の活かし方などをお伝えしてきました。
でも、ストレングスファインダー®の上位資質は、二面性があります。
「意思が強い」と「頑固」みたいなものでしょうか。
これって、表裏一体なんですよね。
ここでは、「分析思考」が魅力的な資質だからこそ、「気をつけないと、もったいない!」という点を、2つお伝えします。
「責めている」と誤解されてしまう
「なぜ」「どうして」を大切にする「分析思考」は、多少「質問魔」のところがあります。
「〇〇だと思うんですよね」
という相手の発言に対して、「どうしてそう思うの?」とつい聞きたくなる。
「分析思考」の人は、この感覚がわかるのではないでしょうか。
これは、「分析思考」が持つ「物事を正確に理解したい」という欲求からうまれる感覚です。
この欲求がストレートに出ると、「質問魔」状態に…。
「なんで?」
「どうして?」
「たぶん〇〇」のように、相手の発言に不明瞭な点や理由が曖昧な点があると、突っ込んでそこを明らかにしたくなります。
この時、本人に全く悪気はないんですよね。
でも、質問をされる人からは、「責められている」という印象を持たれてしまうことも。
「分析思考」の人は、この「相手に与える印象」に気をつけておくといいでしょう。
一番いいのは、自分の「資質」とその「欲求(ちゃんと知りたい)」を周りの人に伝えておくことです。
ヘンな誤解がなくなりますからね。
融通がきかない人と思われてしまう
物事をロジカルに考える「分析思考」は、理由や根拠があいまいな状態が好きではありません。
「明日から、〇〇をやってください」
「方針が、〇〇に変更になりました」
その言葉だけを聞いて、「わかりました」とはならないでしょう。
「どうしてですか?」
自然とこの質問が出てくるはず。
だって、相手の言葉には理由がありませんからね。
ポイントは次です。
「よくわからないんだけど、上が決めたことだから」
「決まった以上は仕方がないよ、それが会社員でしょ」
「どうしてですか?」の質問のあと、もしこのような回答が返ってきたら。
「分析思考」の人は、全然納得いかないはずです。
「上が決めたことだから」
「会社員なんだから」
これは、「分析思考」の人が求める理由になっていませんからね。
きっと、「いやいや、おかしいでしょ」となるはずです。
(それを口にするかどうかは、上位に他のどの資質があるかによりそうですが)
場合によっては、「納得できません」「私はやりたくありません」となるかもしれません。
これが、「分析思考」が「融通のきかない人」と思われる背景です。
「わがまま」「頑固」ではないんですよね。
ただ、「納得できないと気持ちが悪い」。
気持ちはわかります。
でも、その「納得できない」を今出すべきかどうか。
自分のその態度が、チームにどんな影響を与えるか。
この点も考えたうえで、自分の振る舞いを選択したいですね。
「冷静さ」を持つ「分析思考」の人たちなら、きっとできるはずです。
もっと分析思考を活かしていくために
ここまで、「分析思考」についてお伝えしてきました。
でも、ストレングスファインダー®は、もっと奥が深いですからね。
上位資質は、深く知れば知るほど、人生(キャリア)を豊かにする自分だけの道具になっていきます。
ここからは、そのヒントを2つご紹介します。
分析思考×〇〇の組み合わせ
資質は、単独でも特徴はありますが、実際に私たちの中で「強み」として発揮されるとき、決まって「分析思考×〇〇」のように、2つ以上の資質がかけ合わさった形で現れます。
これこそが、ストレングスファインダー®の奥深さであり、私たち一人ひとりの個性です。
上位トップ5の資質が、他の人と全く同じになる確率は、3,300万分の1。
そして、「資質×資質」の組み合わせパターンは、561通り。
上位に同じ「分析思考」を持っていたとしても、それ以外にどんな資質を上位に持っているかによって、その人の「分析思考」が解き放つ魅力は、他の人とは全く異なります。
ここでは、参考までに、「分析思考×〇〇」の例を2つご紹介します。
分析思考×戦略性
目指す目標が明確になると、それに関する情報(データや事実関係)を集めて検証を行います。
そして、それらの情報をもとに、目標から逆算して最も効率がいいアプローチを導き出していきます。
目標に向けて行動する中で、想定外のことが起こった場合は、慌てることなく冷静に状況を見定めて(情報を整理して)、「じゃあ、こうしよう」と次のアプローチを考えていきます。
分析思考×学習欲
知的好奇心が旺盛で、「新しいこと」「知らないこと」があると、どこかワクワクする気持ちでその知識を身につけていきます。
また、そこでの学びは「なんとなく理解できた」というレベルではないはず。
「どうしてそういえるの?」と疑問を持ちながら学ぶため、人に説明できるくらいの「正確な知識」として身につけていけるでしょう。
ストレングスコーチを使ってみよう
「分析思考×〇〇」の例、いかがでしたか?
この組み合わせは、まだ残り31通りありますからね。
ストレングスファインダー®の書籍を買って、アセスメントを行い、該当するページを読む。
確かにそれも大事ですが、私の感覚では、その段階でのストレングスファインダー®の理解度は、3割程度。
理解度が3割ということは、今後の活用度も3割ですからね。
これでは、せっかく本を買ったのにもったいない。
最新の調理家電を買ったのに、「あたため」しか使わないようなものです。
ストレングスファインダー®は、自分の中に備わっている「人生を豊かにする道具」の存在を自覚するもの。
そして、その道具を、みなさんと一緒に明らかにするサポート・ガイド役となるのが、ストレングスコーチです(私もその一人ですけどね)。
一度きりの人生。もっと自分らしく。もっとラクに。
そう思う人は、一度ストレングスコーチとの「個人セッション」を受けてみてください。
(ちなみに、私のコーチ資格取得は、この「個人セッション」体験での感動がきっかけでした)
※このサイトでも、いずれ「個人セッション」の受付を行います。
以上、「分析思考」について、ご紹介をしました。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
ぜひ、ご自分が上位に持つ他の資質についても、当サイトでご確認ください。
Use your strengths to be yourself.
~強みを活かして、あなたらしい人生を~