ストレングスファインダー®の「活発性」は、比較的わかりやすい資質ですので、これを上位に持つ人も、「確かに」と納得している人が多いのではないでしょうか。
では、こう聞かれたらいかがでしょう。
「活発性を、効果的に使えていますか?」
「活発性を、対人関係の中で、うまくコントロールできていますか?」
「活発性」は、非常にエネルギー量の高い資質です。
ひと言でいうと、「熱い」。
その「熱」を上手に使えるかどうか。
対人関係においては、うまく温度調整ができるかどうか。
「活発性」を日常で活かせるかどうかは、そこに掛かっているといっても過言ではありません。
ここでは、「活発性」の特徴や活かし方について、わかりやすく解説をしていきます。
では、いってみましょう!
活発性は「チームに活力を与える」才能
「活発性」を上位に持つ人は、「じっとしていること」が好きではないはず。
会議やミーティングで、「やること」が決まると、誰よりも早く、行動を起こします。
(メールやLINEの返信も、かなり早いでしょう(笑))
この「思いたったら、即行動の精神」。
自分にとっては当たり前のことでも、周囲の人たちには、「はやっ!」と映っています。
そして、その類まれな行動力が、周囲にエネルギーを与えていきます。
活発性の公式解説動画
まずは、こちらの動画(1分程度)をご覧ください。
Gallupの公式動画です。
※ 視聴が困難な場合は、そのまま下の解説に進んでも、問題ありません。
やさしそうな女性ですが、発する言葉にはすごい「熱」がありますよね。
「とにかく出発(行動)して、動きながら考えよう」
「長い話し合いは耐えられず、みんなの意見をまとめて、行動を始めるように促す」
「最悪の決断は、決断をしないこと」
こんなフレーズが、次々と飛び出しました。
(しかも結構な早口…。実は、これも「活発性」の特徴です。)
この人がひとりいるだけで、チームに停滞はなさそう。
そして、常に周囲が活気であふれていそう。
そんなイメージが持てますよね。
「活発性」は、考えるよりもまず行動。
「さぁ、やろう」、そして「やりながら考えよう」の人です。
活発性は、「いつやるの?今でしょ!」の人
林先生の有名なこのフレーズ。
これを体現するのが、「活発性」の人たちです。
そこに「迷い」はないでしょうね。
「慎重さ」が、失敗を避けるために、考えられるリスクに事前対処をする才能だとしたら、「活発性」はその逆。
「失敗するかもしれないが、行動から得られる経験がある」
そう考えて、「まず、やってみる」を優先します。
この両者は、「失敗」に対する捉え方が違うようです。
(どちらが「いい」「悪い」ではありません)
例えば、A案とB案のふたつが考えられるケース。
これは、プライベート(旅行など)でも、仕事でも、進路でも、なんでも構いません。
「活発性」を上位に持たない人は、決断をする前に、「考える時間」「検討する時間」をつくるでしょう。
(「慎重さ」や「内省」「分析思考」の人たちは、さらに時間をかけそう)
でも、「活発性」の人は、その「考える時間(停滞タイム)」が苦しい(笑)
しかも、「どちらがよさそうだ」というのも、この時点でピンときています。
(これは感覚的なもので、確証はないはずですけどね)
そして、次の瞬間には、もう動き出しているでしょう。
ただ、「活発性」の人も、全く考えないわけではありません。
「考える」タイミングが、他の人と違う。
「行動しながら考える」
「行動して、得られた結果を見て考える」
前ではなく、途中か、そのあと。
まさに、「いつやるの?今でしょ!」です。
そういえば、林先生も「いつやるの?」と質問しておきながら、こちらに考える時間を与えることなく、「今でしょ!」と言っていますね(笑)
活発性の活かし方
停滞を嫌い、アイデアを即行動につなげる「活発性」。
そして、その行動で得た成功も失敗も、貴重な学びとして、次の行動につなげる「活発性」。
では、この資質は、仕事やプライベートで、どう活かすことができるのでしょうか?
新しいことに率先してチャレンジしよう
失敗を恐れない行動力を持つ「活発性」は、まさにチャレンジの人といえるでしょう。
「活発性」の人にとって、「やったことがない」は、行動を止める理由にはなりません。
「え、何言ってるの?だからやるんでしょ?」
くらいに思っているかもしれませんね(笑)
「やったことがないから、わからない」ではなく、「やってみないとわからない」。
常に「行動する」が、前提にあります。
「活発性」の人は、「行動こそが、最良の学習手段である」と捉えています。
そんな「活発性」ですから、チャレンジの欲求を抑えるのはもったいない。
だって、自然な欲求に従うだけで、誰よりも、多くの経験を積むことができるんですからね。
もし、自分の判断で「やる、やらない」と判断できるのであれば、迷わず「やる」。
そして、上司や周囲の判断が必要な場合は、「やらせてください」と、積極的に手を挙げていく。
この姿勢が、「活発性」の人たちの成長を加速させていくでしょう。
興味や欲求にフタをせず、どんどん行動しよう
高い行動力を持つ「活発性」ですから、そのエネルギーにフタをしてしまうのは、本当にもったいない。
身につけたい資格や、やってみたい趣味がある。
会って、話を聞いてみたい人がいる。
入ってみたいサークル、グループがある。
それらは、迷わず行動に移しましょう。
この「〇〇してみたい」という感情に、ストッパーをかけないこと。
これこそが、「活発性」の人たちが人生を豊かにする秘訣です。
興味を持つ、やってみる。
興味を持つ、やってみる。
その行動力が、身体だけではなく、「思考と心の筋力強化」につながります。
そして、行動から得られた経験が、その後の人生の「引き出し」になるはずです。
「トム・ソーヤの冒険」を書いた作家のマーク・トウェインは、こんな言葉を残しています。
『やったことは、例え失敗しても、20年後には、笑い話にできる。しかし、やらなかったことは、20年後には、後悔するだけだ。』
「活発性」のみなさんは、この言葉に、おおいに共感できるのではないでしょうか。
仲間の背中を教してあげよう
「活発性」の人が持つ類まれな行動力と、そこに向けた情熱。
これを、自分だけに使うのはもったいない。
ぜひ、人の「行動」も後押ししてあげましょう。
多くの人は、「やってみたい」のあとに、決まって「でも」が続きます。
でも、失敗したら、どうしよう。
でも、失敗したら、周りにどう思われるだろう。
でも、今は、まだその時じゃないのかも。
そんな仲間が、「活発性」の人に相談を求めてきたとしたら、それはきっと「背中を押してほしい」サイン。
だって「行動力」のある相手に、わざわざ相談するんですからね。
そんな時こそ、「活発性」のパワーフレーズを伝えてあげてください。
「行動して得られるのは、成果だけじゃないよ。経験だって得られるじゃない。」
「確かにやってみて違うことはあるかもね。でも、それって行動したからわかるんじゃない?」
これが、活発性エネルギーの「おすそわけ」です。
活発性の人にあった仕事
まず、大前提として、ストレングスファインダー®は、適職診断ツールではありません。
複数の人が、同じ仕事でそれぞれ成果を出している場面でも、「そこで発揮されている資質が全く違う」ということは、よくありますからね。
だからといって、「活発性に適職なんてものはない!」と断言してしまうのも、どうかと思いますので、就職や転職など、「仕事探し」の際に持っておきたい視点をご紹介します。
新しいチャレンジができる仕事
失敗を恐れない行動力のある「活発性」には、やはりチャレンジできる環境がピッタリです。
・改革の真っ只中にあり、社歴を問わず、社員のチャレンジを推奨している組織
・新規のビジネスを新たに展開しようとしている組織
このような職場で働けると、「活発性」は、日々エネルギーが高まり続けるのではないでしょうか。
逆に、旧態依然とした組織や、ルールが細かく規定され、日々ルーティンワークを行うような仕事は、息苦しくなるかもしれません。
スピード感が求められる仕事
計画から実行までのスピードは、「活発性」の持ち味です。
働く職場も、この強みを活かせる環境が理想的。
【環境①】
・業界は成熟しており、「新しさ」よりも「安心」が求められている
・既存ユーザーからの信頼を第一に考え、時間をかけて商品開発を行っている
このような業界は、腰を据えて仕事に取り組める魅力はあるでしょう。
でも、「活発性」の人にとっては、次の2つのほうが燃えそうな気がします。
【環境②】
・マーケットの拡大に向けて、日々新たな顧客開拓に取り組んでいる
・競合との差別化を行うため、日々新たな価値を生みだそうとしている
いかがでしょうか。
ここに挙げたもの以外はNG、というわけではありません。
ただ、仕事を探す際の判断材料にはなると思います。
活発性の人は、ここに気をつけよう!
ここまで、「活発性」の魅力、そして、その資質の活かし方などをお伝えしてきました。
でも、ストレングスファインダー®の上位資質は、二面性があります。
「意思が強い」と「頑固」みたいなものでしょうか。
これって、表裏一体なんですよね。
ここでは、「活発性」が魅力的な資質だからこそ、「気をつけないと、もったいない!」という点を、3つお伝えします。
スピード感が、人にストレスを与えてしまう
スピード感は、言葉を変えれば「せっかち」ということでもあります。
準備に時間をかけたい「慎重さ」。
じっくりと考えてから行動や発言をしたい「内省」。
これらの人とは、価値観が正面からぶつることがあるかもしれません。
この2つの資質の持ち主に、「準備はいいから、急いでやってよ」「すぐに発言できないのは、普段から考えていない証拠だよ」なんて言ってしまうと、相手との溝は深まるばかりです。
自分にとっての当たり前は、世間一般のそれとは違う。
これはすべての資質に言えることですが、その中でも、「せっかち」は相手のストレスになりやすいので、特に気をつけたほうがいいでしょう。
不用意な発言で、人を傷つけてしまう
スピード感を大切にする「活発性」は、「思ったことをすぐ口にする傾向がある」といわれています。
「それを言われた相手がどう思うか」
「その言葉を相手はどう受け止めるか」
大人である以上、この配慮は必要ですよね。
「活発性」も、そこはわかっています。
でも、気がついたら、考えるより先に、言葉が出てしまっている。
だって「せっかち」資質ですから…。
だからこそ要注意。
自分の意図に反して、発した言葉が相手を傷つけてしまう。
その可能性を自覚しておきましょう。
「悪気はなかった」は、言い訳にはなりません。
発した言葉を飲み込むことはできませんからね。
せっかくの行動を、途中でやめてしまう
「活発性」は、スタートの才能ではありますが、フィニッシュの才能ではありません。
これは、どういう意味か。
新しいことにチャレンジをする(始める)のは、ものすごく得意。
誰よりも早く取り組み、ものすごいスピードで、どんどん仕事をしていくでしょう。
ただ、それがひと段落すると、ちょっと様子が怪しくなります。
(チャレンジに満足感を得た時ほど要注意)
「新しいことを始めたくなっちゃう」
この衝動。
結果、いろいろなことに手をつけるけど、どれも完了することなく中途半端に…。
こんなことが、あるかもしれません。
自分の趣味であれば問題ありませんが、仕事がこれでは、周囲に迷惑をかけることになります。
「活発性」の人は、この傾向も自覚しておくといいでしょう。
(ちなみに、フィニッシュの才能は「達成欲」です)
もっと活発性を活かしていくために
ここまで、「活発性」についてお伝えしてきました。
でも、ストレングスファインダー®は、もっと奥が深いですからね。
上位資質は、深く知れば知るほど、人生(キャリア)を豊かにする自分だけの道具になっていきます。
ここからは、そのヒントを2つご紹介します。
活発性×〇〇の組み合わせ
資質は、単独でも特徴はありますが、実際に私たちの中で「強み」として発揮されるとき、決まって「活発性×〇〇」のように、2つ以上の資質がかけ合わさった形で現れます。
これこそが、ストレングスファインダー®の奥深さであり、私たち一人ひとりの個性です。
上位トップ5の資質が、他の人と全く同じになる確率は、3,300万分の1。
そして、「資質×資質」の組み合わせパターンは、561通り。
上位に同じ「活発性」を持っていたとしても、それ以外にどんな資質を上位に持っているかによって、その人の「活発性」が解き放つ魅力は、他の人とは全く異なります。
ここでは、参考までに、「活発性×〇〇」の例を2つご紹介します。
活発性×最上志向
失敗を恐れることなく、新しいことに積極的にチャレンジしていく。
そして、そこで出た成果に満足することなく、「上には上がいる」「もっと質を高めるにはどうすればいいか」を考え、さらなるトライ&エラーを繰り返し、周囲の誰もが認める成果につなげていく。
活発性×社交性
会いたい人が見つかると、面識がなくても、臆することなくその人の懐に飛び込んでいく。
そして、持ち前のエネルギーと人懐っこさを武器に、その相手を、いざという時に力になってくれる自分の味方にしていく。
この行動を続けることで、幅広い人的ネットワークを作り上げていく。
ストレングスコーチを使ってみよう
「活発性×〇〇」の例、いかがでしたか?
この組み合わせは、まだ残り31通りありますからね。
ストレングスファインダー®の書籍を買って、アセスメントを行い、該当するページを読む。
確かにそれも大事ですが、私の感覚では、その段階でのストレングスファインダー®の理解度は、3割程度。
理解度が3割ということは、今後の活用度も3割ですからね。
これでは、せっかく本を買ったのにもったいない。
最新の調理家電を買ったのに、「あたため」しか使わないようなものです。
ストレングスファインダー®は、自分の中に備わっている「人生を豊かにする道具」の存在を自覚するもの。
そして、その道具を、みなさんと一緒に明らかにするサポート・ガイド役となるのが、ストレングスコーチです(私もその一人ですけどね)。
一度きりの人生。もっと自分らしく。もっとラクに。
そう思う人は、一度ストレングスコーチとの「個人セッション」を受けてみてください。
(ちなみに、私のコーチ資格取得は、この「個人セッション」体験での感動がきっかけでした)
※このサイトでも、いずれ「個人セッション」の受付を行います。
以上、「活発性」について、ご紹介をしました。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
ぜひ、ご自分が上位に持つ他の資質についても、当サイトでご確認ください。
Use your strengths to be yourself.
~強みを活かして、あなたらしい人生を~