ストレングスファインダー®の「達成欲」を上位に持つ人は、「良く働くねぇ」「少しは休んだら」という声をかけられたことがあるのではないでしょうか?
スタミナ旺盛で、仕事熱心。
これが、「達成欲」です。
「活発性」が「はじめる才能」と呼ばれるのに対し、この「達成欲」は「終わらせる才能」と呼ばれています。
目の前のタスクを、どんどん完了させていく。
(逆に、未完了が気持ち悪い)
そんな、すごいエネルギーを持つ「達成欲」を、みなさんは日々活かすことができているでしょうか。
そしてもうひとつ。
気をつけないと、この資質が人間関係にマイナスに働くことを自覚しているでしょうか。
ここでは、「達成欲」の特徴や活かし方について、わかりやすく解説をしていきます。
では、いってみましょう!
達成欲は「チームのペースメーカーになる」才能
「達成欲」は、仕事中、ぼーっとしていることはないでしょう。
ひとつのタスクが完了したら、休むことなく、次のタスクに取り組み始める。
マラソンの先頭を走るペースメーカーのように、やるべきことを黙々とやり続ける。
その勤勉な姿勢は、近くにいる人たちにも必ず伝わります。
自分にとっては普通のこと。
でも、周りから見ると、かなりの「頑張り屋さん」ですからね。
「じゃあ、私たちも頑張ろうか」
自分が意図しなくても、自然とそんな影響を周囲に与えているはずです。
達成欲の公式解説動画
まずは、こちらの動画(1分程度)をご覧ください。
Gallupの公式動画です。
※ 視聴が困難な場合は、そのまま下の解説に進んでも、問題ありません。
バリバリ仕事をしそうな男性が登場しました。
「やるべきことが残っていると、夜も眠れない。」
「仕事でも家庭でも、時間を生産的に使いたい。」
「時間内に、できるだけ多くのことを達成したい。」
職場では、休憩をとるのも忘れて仕事をしそうなタイプ。
家庭でも、ソファで寝そべっているイメージはわきませんね。
この、誰よりも働きたい。
そして、一度始めたことは、その日のうちに終わらせたい。
(終わらせられないのは、逆にストレス…)
これを「義務」ではなく「欲求」として持っているのが、「達成欲」という資質です。
達成欲は、別名「スタミナモンスター」
「達成欲」は、休むことよりも、目の前のタスクを終わらせることを優先します。
「目の前の仕事を終わるらせるまでは、帰りたくない」
「忙しい時の残業は、苦にならない」
そう思う人も多いのではないでしょうか。
他の人から見たら、その姿はまさに「スタミナモンスター」「スタミナおばけ」。
同僚 : 無理してない?大丈夫?
達成欲: お気遣いありがとうございます。全然大丈夫です!
職場で交わされる会話は、こんな感じでしょう。
動画の男性も話していましたが、「達成欲」の「終わらせたい」欲求は相当のものです。
「終わらないと落ち着かない」ともいえそうですね。
そして、一日にたくさんのタスクを終えられた時の充実感。
仕事をやればやっただけ、どこか「満たされる」感覚。これも、相当なもののはず。
「達成欲」にとっての「あ~忙しかった」は、「あ~気持ちよかった」と同じ意味です。きっと。
ただ、忙しければ、なんでもいいわけではありません。
「達成欲」のこだわりは、生産的に時間を使うこと。
ですから、一日が終わったときに、「今日は、どうしてこんなに忙しかったんだっけ」となってしまっては、スタミナの無駄遣いです。
「何を終わらせるのか」
「何をつくりあげるのか」
仕事の前には、この基準を明確にしておくことが大切です。
達成欲の活かし方
人並み外れたスタミナで、目の前のタスクをどんどん完了させていく「達成欲」。
では、この資質は、仕事やプライベートで、どう活かすことができるのでしょうか?
タスクリストで成果を「見える化」しよう
「達成欲」のこだわりは、目の前のタスクを「終わらせること」。
その数が多ければ多いほど、充足感があります。
(一方、成果の「質」にこだわるのは、「最上志向」といわれています)
それが「視覚化」できると、1日の終わりは、なお気持ちがいいでしょう。
これが、タスクリストです。
終わったタスクに、どんどん☑を入れていく。
1日の終わりには、その☑が並んだリストを見て、ニヤニヤ。
ここまでは、比較的多くの「達成欲」の人がやっているかもしれません。
工夫は、次の2つです。
大仕事のタスクを細分化する
大きな仕事は、当然、完了までに時間がかかります。
数か月、数年にわたるプロジェクトの場合、日々、仕事は進んでいても、「達成欲」が望む「終わらせる」という満足感は得ずらくなってしまいます。
そんな時こそ、作業の細分化。
そして、それをチェックリストにして見える化。
これは、「自分用」で構いません。
大切なのは、誰よりも頑張った自分を満たし、日々「喜び」をかみしめることですから。
休日のタスクもリスト化する
こちらは、洗濯やお風呂そうじなど、家事でなくても構いません。
・子供と遊ぶ
・予約してあった録画の〇〇を見る
・30分ウォーキングをする
「やりたいこと」「やらないといけないこと」など、なんでもOKです。
バタバタ動いてたら、もう夜になっちゃったけど、どうしてこんなに慌ただしかったんだっけ…。
これでは、せっかくの「達成欲」がもったいない。
せっかく与えられた天性のスタミナです。
ぜひ、休日の終わりにも、「充実感」「喜び」を味わってください。
難しい課題に、あえて挑戦してみよう
「終わらせたい」欲求が強い「達成欲」のエネルギーは、「粘り強さ」となって発揮されることもあります。
それが、難しいタスクや、困難な課題に取り組んでいるとき。
他のひとが諦めたくなるようなシチュエーションでも、「達成欲」の中では、アドレナリンが放出中でしょう。
そして、この姿勢は、周囲の仲間の信頼につながります。
「仕事を途中で投げ出さない人」
「任せたら、最後までやり切ってくれる人」
この評価や信頼は、「達成欲」のこだわりが存分に発揮された証です。
達成欲の人にあった仕事・職場
まず、大前提として、ストレングスファインダー®は、適職診断ツールではありません。
複数の人が、同じ仕事でそれぞれ成果を出している場面でも、「そこで発揮されている資質が全く違う」ということは、よくありますからね。
だからといって、「達成欲に適職なんてものはない!」と断言してしまうのも、どうかと思いますので、就職や転職など、「仕事探し」の際に持っておきたい視点をご紹介します。
自分で仕事量やペースをコントロールできる仕事
どんどん終わらせたい。
たくさん終わらせたい。
これが、「達成欲」のエネルギー源です。
そう考えると、もし周囲の仲間たちが、ゆっくり仕事をしていて、「自分も、そのペースに合わせないといけない状況」は、相当ストレスでしょう。
疲れていないのに、エネルギーダウンしていくかもしれません。
「達成欲」にとって、日々の仕事のボリュームや、それを進めるペースは、誰かに合わせてやるのではなく、「自分の好きなようにできる」のが理想的。
これは、「達成欲の人は、会社員より個人事業主が向いている」ということではありません。
仕事のペースを自分でコントロールできる職場かどうか、がポイントです。
数多くの業務があり、タスク管理が求められる仕事
「暇」よりも「多忙」を好むのが「達成欲」です。
働く職場も、忙しそうなところがいいでしょう。
一日のルーティンが決まっていて、誰が行っても、17:00には完了する仕事。
これでは、せっかくの「達成欲」は満たされません。
「たくさんの予定が詰まっている」
「さらに、新しいタスクが舞い込んでくる」
「うまくやりくりしないと、時間がいくらあっても足りない」
普通の人にはストレスがかかりそうな状況です。
でも、そこにワクワクできるのが「達成欲」。
「この数のタスクをこなしたら、終業時にはどんな達成感があるんだろう♪」
目の前のタスクリストを見ながら、すでに脳汁が出ているかもしれませんね(笑)
就職や転職活動の際は、仕事の内容はもちろんですが、このような環境もポイントにしてみてください。
達成欲の人は、ここに気をつけよう!
ここまで、「達成欲」の魅力、そして、その資質の活かし方などをお伝えしてきました。
でも、ストレングスファインダー®の上位資質は、二面性があります。
「意思が強い」と「頑固」みたいなものでしょうか。
これって、表裏一体なんですよね。
ここでは、「達成欲」が魅力的な資質だからこそ、「気をつけないと、もったいない!」という点を、2つお伝えします。
自分のメンテナンス(休養)を忘れてしまう
目の前に「やること」があると、疲れを感じることなく、そこに集中できる「達成欲」。
しかし、自覚がない中で、疲労は蓄積されています。
自分が気づいていないだけで、「実は無理をしていた」ということもあります。
そして、大きな仕事を終えた途端に、緊張の糸が切れて体調不良に…。
実はこれ、「達成欲」の人に時々見られるケース。
そうならないために大切なことは、身体と心のメンテナンス。
でも、「達成欲」は、放っておくと、それらを後回しにしてしまいがち。
そこで登場するのが、「達成欲」が得意とするタスクリストです。
そのリストの中に、「メンテナンス」「休憩」の項目を入れる。
ストレッチや仮眠など、何でも構いません。
「休んだこと」を成果にして、☑を入れる。
あと、「ランチ」もリストに入れておいた方がいいかもしれません。
「達成欲」の人は、集中すると、それすらも忘れることがありますから(笑)
周囲の仲間を疲れさせてしまう
自分のペースで、目の前のタスクをガンガン完了させていく「達成欲」。
それが許される環境では、日々イキイキしているでしょう。
でも、忘れてはいけないのは、それを喜べるのは「達成欲の自分だけ」ということ。
「達成欲」は、つい「人」よりも「タスク」に意識が向きがちです。
チームで仕事をしていて、自分がリーダーとなった場合は要注意。
疲労の色が見えるメンバーに対して、「もう疲れちゃったの?」「ちゃんとご飯食べてる?」と言ってしまう。
終業時間近くになって、「中途半端なまま明日を迎えるのは気持ち悪いから、キリのいいところまで終わらせよう」と、メンバーに声をかけてしまう。
確かに、悪気はないかもしれません。
でも、これではメンバーの気持ちは離れていってしまいます。
疲れを感じていないのは自分だけ。
終わらせないと気持ち悪いのは自分だけ。
「達成欲」のリーダーは、この点を自覚しておきましょう。
もっと達成欲を活かしていくために
ここまで、「達成欲」についてお伝えしてきました。
でも、ストレングスファインダー®は、もっと奥が深いですからね。
上位資質は、深く知れば知るほど、人生(キャリア)を豊かにする自分だけの道具になっていきます。
ここからは、そのヒントを2つご紹介します。
達成欲×〇〇の組み合わせ
資質は、単独でも特徴はありますが、実際に私たちの中で「強み」として発揮されるとき、決まって「達成欲×〇〇」のように、2つ以上の資質がかけ合わさった形で現れます。
これこそが、ストレングスファインダー®の奥深さであり、私たち一人ひとりの個性です。
上位トップ5の資質が、他の人と全く同じになる確率は、3,300万分の1。
そして、「資質×資質」の組み合わせパターンは、561通り。
上位に同じ「達成欲」を持っていたとしても、それ以外にどんな資質を上位に持っているかによって、その人の「達成欲」が解き放つ魅力は、他の人とは全く異なります。
ここでは、参考までに、「達成欲×〇〇」の例を2つご紹介します。
達成欲×学習欲
知的好奇心が旺盛で、「わからないこと」や「知らないこと」があると、ワクワクしながらその知識を身につけようとしていく。
学びの途中は、抜群のスタミナを発揮し、途中で投げ出すことなく、それが難しいことでも、どこか楽しむ感覚で知識やスキルを習得し、確実に自分をアップデートさせていく。
達成欲×適応性
日々、たくさんのタスクをこなしながらも、突発的な出来事や、周囲からの頼まれごとには、イヤな顔をすることなく、それらを引き受けていく。
予定や計画の変更にも動じることなく、「それならこう切り替えよう」と瞬時に判断すると、改めて必要なタスクを整理し、それらをどんどん形にしていく。
ストレングスコーチを使ってみよう
「達成欲×〇〇」の例、いかがでしたか?
この組み合わせは、まだ残り31通りありますからね。
ストレングスファインダー®の書籍を買って、アセスメントを行い、該当するページを読む。
確かにそれも大事ですが、私の感覚では、その段階でのストレングスファインダー®の理解度は、3割程度。
理解度が3割ということは、今後の活用度も3割ですからね。
これでは、せっかく本を買ったのにもったいない。
最新の調理家電を買ったのに、「あたため」しか使わないようなものです。
ストレングスファインダー®は、自分の中に備わっている「人生を豊かにする道具」の存在を自覚するもの。
そして、その道具を、みなさんと一緒に明らかにするサポート・ガイド役となるのが、ストレングスコーチです(私もその一人ですけどね)。
一度きりの人生。もっと自分らしく。もっとラクに。
そう思う人は、一度ストレングスコーチとの「個人セッション」を受けてみてください。
(ちなみに、私のコーチ資格取得は、この「個人セッション」体験での感動がきっかけでした)
※このサイトでも、いずれ「個人セッション」の受付を行います。
以上、「達成欲」について、ご紹介をしました。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
ぜひ、ご自分が上位に持つ他の資質についても、当サイトでご確認ください。
Use your strengths to be yourself.
~強みを活かして、あなたらしい人生を~