はじめに
こんなモヤモヤ、ありませんか?
「診断は受けてみたけれど、 どう活かせばいいのか分からない…」
「資質の説明を読んでも、正直、ピンとこないんだよなぁ…」
「これが本当に『強み』なのかな?」
ストレングスファインダーの診断後、こんな風に感じている方も少なくないかもしれませんね。
資質の説明は奥が深く、言葉のニュアンスが少し掴みにくい部分もあります。
その結果、診断を受けただけで満足してしまい、詳しいレポートも一度目を通したきり…。
実は、こうしたお話はよく伺うんです。
でも、そこで立ち止まってしまうのは、あなたの可能性を考えると、少しもったいない。
その「なんだかピンとこない」という感覚。
それこそが、あなただけの「強み」の活かし方を見つけていく、大切な入り口になることもあるのです。
ここからお伝えすること
ストレングスファインダーを受けたあと、「どう活かしたらいいのかよくわからない」と感じている方へ。
この記事では、診断結果を「読みっぱなし」で終わらせず、日常の中で、自分の資質を活かしていくための3ステップをご紹介します。
📌 ステップ① 質の内側にあるものを知る
資質は「ラベル」ではなく、自分を映し出すレンズのようなもの。
表面的な特徴ではなく、背景にある「価値観」や「欲求」に目を向けてみましょう。
(※全34資質の詳しい解説は、この記事の最後にある一覧表からリンクしています)
📌 ステップ② 日々の感情に、資質のサインを探す
うれしい・イライラする・がっかりする――
そんな感情の背景には、資質の「価値観」や「欲求」が隠れていることも。
その感情の動きをたどっていくと、自分なりの判断基準や行動パターンが見えてきます。
📌 ステップ③ 資質を「道具」として使ってみる
資質は、行動に移してこそ「強み」になります。
小さなことでもいいので、自分らしいやり方で資質を活かす行動を試してみましょう。
このあと、順を追って、それぞれのポイントをご紹介していきます。
資質を活かす3ステップ
ステップ① 資質の内側にあるものを知る
資質は「自分の行動パターン」だけでなく、その奥にある「価値観」や「欲求」を映し出しています。
どんな資質があるのかを知るだけでなく、「なぜ自分はそう動くのか」を理解すること。
それが、資質を活かすための第一歩です。
たとえば「調和性」が高い人は、表面的には「対立を避ける」ように見えるかもしれません。
でもその背景には、「ストレスのない空気をつくりたい」という思いがあります。
また「最上志向」の人は、「今よりもっと高めたい」という向上心が行動の源。
現状に満足するより、「もっと良くできること」に自然と目が向くタイプです。
表面的な行動だけでなく、資質の「内側」に目を向けてみましょう。
そうすることで、これまでの自分の行動や発言に納得感が生まれてくるはずです。

あなたのTOP5資質について、「表面的な行動」の奥にある「価値観」や「満たしたい欲求」は何だと思いますか?
ステップ② 自分の感情の動きに目を向ける
資質の「内側」にある価値観や欲求は、日常の行動に自然とにじみ出ています。
だからこそ、それを活かしたいと思ったときには、日々の感情を振り返ってみることも大切。
- 最近、どんなときに「満たされたなぁ」と感じましたか?
- 逆に、どんな場面でイライラしたり、ストレスを感じたりしましたか?
その背景には、無意識に大切にしている「価値観」や、満たしたいと思っている「欲求」がありますからね。
たとえば――
「公平性」が高い人は、ルールや条件がみんなに平等に適用されている場面で、心地よさや納得感を感じるでしょう。
その一方で、「誰かだけが優遇されている」「決まりが曖昧なまま進んでしまった」といった状況では、不公平感からストレスを感じることも。
「達成欲」が強い人は、タスクを完了できたときや、1日の終わりに「今日はここまで進めた」と実感できたときに、満足感や充実感を得ます。
反対に、進捗が見えなかったり、タスクが山積みで終わりが見えない状態だと、モヤモヤしたり、落ちつかない気持ちになるしかもしれません。
こうした感情の動きは、自分の中にある資質の存在を教えてくれるサインです。
「なぜ自分は、そこで反応したんだろう?」
そんな問いかけを通して、自分の価値観や、無意識にくり返している行動のパターンが見えてきます。
その気づきが、「資質を活かす」次のステップにつながっていきます。

最近感じた「満たされた気持ち」や「イライラした気持ち」はなんですか?
ぜひ、その背景にどんな「価値観」や「欲求」(=資質のサイン)があったか、探ってみてください。
ステップ③ 意識して資質を使ってみる
資質の内側にある価値観や欲求を知り、日々の行動や感情を通して、その存在に気づくことができたら――
次は、意識して「使ってみる」ことが大切です。
クリフトンストレングス®(ストレングスファインダー)でわかる「資質」は、その人がもともと持っている思考や行動のパターン。
でも、資質はそれだけではまだ「強み」とは言えません。
意図的な行動や経験の積み重ねによって、はじめて「成果を生み出す力」へと育っていきます。
だからこそ、自分の資質を活かすには、ちょっとした場面で「意識して使う」ことが欠かせません。
たとえば――
「回復志向」が高い人なら、課題や問題に気づいたときに「見過ごさず、小さな改善策を提案してみる」。
「共感性」が高い人なら、相手のちょっとした変化に気づいたとき「その気づきを言葉にして伝えてみる」。
このように、ステップ①で考えた自分の資質の『内側』(価値観や欲求)を満たすような行動、あるいはステップ②で気づいた『心地よい感情』につながるような行動。
そんな小さな行動を意識的に試してみるのがコツです。
まずは、ちょっとした「意識」で構いません。
あなたの資質を「自分が持つ道具」として使ってみる。
その経験が、自分だけの強みの使い方につながっていくはずです。

あなたの資質を活かせる「小さな行動」をひとつだけ考えて、意識して試してみませんか?
まずは「自分が持つ道具」を使ってみる、その経験が大切です。
資質は「使いながら育てていく」もの
資質を活かす道のりに、ゴールはありません。
日々の経験や感情の動きの中で、自分の資質と向きあう。
それが、「自分ならではの強み」に育てていく近道です。
うまくいかないこともあるかもしれません。
でも、それすらも「資質の特徴」として捉え直していくことで、少しずつ見え方が変わっていきます。
完璧じゃなくても大丈夫。
まずは、自分なりに「使ってみる」ことから始めてみてください。
全34資質 解説記事一覧
以下は、クリフトンストレングス®︎(ストレングスファインダー®︎)の全34資質の一覧表です。
資質名をクリックすると、それぞれの詳しい解説記事をご覧いただけます。
実行力 | 影響力 | 人間関係 構築力 |
戦略的 思考力 |
---|---|---|---|
達成欲 | 活発性 | 適応性 | 分析思考 |
アレンジ | 指令性 | 運命思考 | 原点思考 |
信念 | コミュニケーション | 成長促進 | 未来志向 |
公平性 | 競争性 | 共感性 | 着想 |
慎重さ | 最上志向 | 調和性 | 収集心 |
規律性 | 自己確信 | 包含 | 内省 |
目標志向 | 自我 | 個別化 | 学習欲 |
責任感 | 社交性 | ポジティブ | 戦略性 |
回復志向 | 親密性 |
『ストレングスファインダー』は長年親しまれてきた名称ですが、現在は開発者の名を冠した『クリフトンストレングス®︎』が正式名称として使われています(提供元は変わらずGallup社)。
診断内容や考え方は同じものです。
この記事では、広く知られている『ストレングスファインダー』という言葉を用いますが、現在の正式名称は『クリフトンストレングス®︎』である点をご理解いただけますと幸いです。