「状況が変わっても、なんとかなる」
「計画通りに進まなくても、その場で最善策を考えればいい」
「適応性」の人は、この感覚がわかるのではないでしょうか。
「適応性」は、変化に柔軟に対応し、その場の流れにうまく乗ることができる才能です。
予定が変わっても、ほとんどストレスを感じません。
むしろ、「今、この瞬間に何が最善か?」を考えながら行動することが得意。
そして、人が慌てるような突発的な出来事にも冷静に対応できます。
「いてくれて助かった」と、周囲から感謝されることもあるでしょうね。
ここでは、「適応性」の特徴や活かし方、さらには注意点について、わかりやすく解説していきます。
適応性は「行き当たりバッチリ」の才能
「流れに身を任せる」
「変化に柔軟に対応する」
これを得意とする「適応性」の人は、未来の不確実性を乗りこなしていきます。
例えば、会議中に急な議題変更があった場面。
「じゃあ、こっちの話から進めましょうか」
「今の流れなら、こういう方向性がいいかもしれませんね」
「適応性」の人は、こんな風に自然と軌道修正をします。
これは、 「今、何が求められているか」に即座に反応できる才能だからこそ。
また、計画を立てて作業を進めていた場合でも、 途中でハプニングが起こると、それを受け入れて 「じゃあ、こうしよう!」と慌てず方向転換していくでしょう。
「その場で最善の道を選び直せる」
「変化を前向きに受け止められる」
この柔軟性こそが、「適応性」の真骨頂。
また、「適応性」とよく対比されるのは「目標志向」です。
「目標志向」は、決めたゴールに向かって一直線に進む才能。
一方、「適応性」は、その時々の状況に合わせて進む才能。
どちらも上位に持つ人は、 「目標は持つけれど、柔軟に進める」タイプかもしれませんね。
逆に「適応性」だけが上位の人は、 「流れに乗ることが得意で、型にはまらない」タイプといえそうです。
「行き当たりバッチリ」
そんな言葉がぴったりな才能ですね。
適応性の公式解説動画
まずは、こちらの動画(1分程度)をご覧ください。
Gallupの公式動画です。
※ 視聴が困難な場合は、そのまま下の解説に進んでも、問題ありません。
緊急治療室で働く男性です。
状況の大変さにかかわらず、冷静沈着さを保つことができる。
将来何が待ち受けていようとも、「自分は対応できる」と思うから安心できる。
流れに身を任せて、物事が実際に起きた時点で対処するのが好き。
このような言葉が語られていました。
「適応性」の人の特徴を一言であらわすと「変化に強い」。
(「変化が好き」と言ってもいいかもしれません)
予測できない将来のことを心配するのは、エネルギーの無駄。
こんなことも語っていましたね。
「未来」はどうなるかわからない。
そんなことに心配するよりも、目の前のことに集中しよう。
これが「適応性」の人が大切にしている「価値観」です。
「未来志向」は、「未来」を思い描く人。
「原点思考」は、「過去」を大切にする人。
それに対し「適応性」は、「今ここ」に集中をする人たちです。
適応性は、臨機応変に行動できる人
「流れに身をかませる」ことを得意とする「適応性」は、想定外の出来事が起きても、瞬時に適切な行動を起こすことができます。
例えば旅行中、目当てのレストランが臨時休業だった場合。
他の人は「あ~ぁ」とがっかりするかもしれませんが、「適応性」の人は違います。
「休みなのはしょうがないね。じゃあ、どこに行こうか。」
すぐに切り替えて、次のお店を探し始めるでしょう。
これは仕事の場面でも同様です。
・デスクワーク中の急な来店対応
・「今日中ににお願いしたいんだけど」という突然の頼まれごと
そんな場面では、ためらうことなく当初の予定を変更します。
一瞬「どうしよう」と思うかもしれませんが、本当に一瞬でしょう(笑)
「まぁ、そういうこともあるよね」
「じゃあ、こう進めようか」
この「適応性」の人が持つ臨機応変さに救われた人も多いでしょうね。

適応性の活かし方
その場の流れに任せて、瞬時に適切な判断・行動をすることができる「適応性」。
では、この資質は、仕事やプライベートで、どう活かすことができるのでしょうか?
想定外のトラブルに対応する
「適応性」の人は、想定外のトラブルが発生した場面でも「強さ」を発揮します。
「焦ってパニック」ということは、そうそうないでしょう。
例えば、顧客からクレームが入った場面。
「適応性」の人は、まず冷静に顧客の話に耳を傾け、問題点を把握しようとするはず。
顧客が感情的になっている場面でも、そこで動揺したり、振り回されたりすることはありません。
何が起こったのか。
顧客は何を求めているのか。
慌てることなく、これらを見極める。
そして、「今やるべきこと」を冷静に判断し、誰よりも早く対応に向けた行動を起こしていくでしょう。
その姿を見て、同僚も「なんとかなりそうだ」と安心するはずです。
そして、問題解決後は、「いてくれてよかった」と心から思うでしょうね。
想定外の場面での的確な状況判断。
そして、柔軟な対応力。
これは、「適応性」ならではの持ち味です。
どんな人とも自然に馴染める
「適応性」は、「人間関係構築力」の資質グループに入ります。
「臨機応変さの才能なのに、どういうこと?」と思う人もいるかもしれませんね。
実は、この「適応」の対象には「ヒト」も入ります。
つまり、「関わる相手を選ばない」ということ。
例えば、初対面の相手や、価値観の異なる相手と接する場面。
「適応性」の人は、その場の雰囲気や相手のペースに自然と合わせることで、スムーズに関係を築いていきます。
これがものすごく自然体。
自分でも、「無理して合わせている」感覚はないでしょう。
新しい職場やプロジェクトに参加するときも、相手の話し方や仕事の進め方を観察し、自然とその人に合わせていくはずです。
この柔軟性。
まさにカメレオン(いい意味で)。
この「誰にでも馴染める」天性の才能は、仕事でもプライベートでも、良好な人間関係をつくるうえで、大きな武器になりますね。

適応性の人にあった仕事・職場
まず、大前提として、ストレングスファインダー®は、適職診断ツールではありません。
複数の人が、同じ仕事でそれぞれ成果を出している場面でも、「そこで発揮されている資質が全く違う」ということは、よくありますからね。
だからといって、「適応性に適職なんてものはない!」と断言してしまうのも、どうかと思いますので、就職や転職など、「仕事探し」の際に持っておきたい視点をご紹介します。
日々変化のある仕事・業界
変化に強く、状況に応じて柔軟に対応できる「適応性」。
働く環境も、日々変化があるほうがいいでしょう。
逆に、毎日同じ業務を繰り返すルーティンワークは、だんだん息苦しくなるかも。
(「規律性」が上位の人は、そちらがいいでしょうけどね)
例えば、日々変化する市場の動きや顧客ニーズをつかむ「マーケティング」や「営業」の仕事。
また、的確な状況判断と柔軟な対応力が求められる「カスタマーサポート」の仕事は、「適応性」向きといっていいでしょう。
会社自体がめまぐるしく変化する「スタートアップ企業」も、「適応性」の人が強みを活かせる環境といえそうですね。
「何が起こるかわからないけれど、それが面白い」
この感覚がわかる人は、変化のある仕事・業界を選ぶことで、才能を存分に発揮できるはずです。
何より、毎日飽きなくていいでしょう(笑)
(「適応性」の人は、少々飽きっぽいところがありますので…)
接客・販売業
どんな人とも、自然と馴染むことができる「適応性」。
この強みは、「接客・販売」の仕事でも活かされるでしょう。
「適応性」の人は、お客さまのタイプや、その場の雰囲気をつかむのが得意ですからね。
例えば、販売の現場では、お客さまの好みや雰囲気に合わせて接客のスタイルを変えていくはず。
また、ホテルや飲食の現場では、忙しい時間帯でも臨機応変さを発揮して、何事もなかったかのようにスムーズに仕事をしていくでしょう。
そして、これらの仕事は想定外のトラブルもつきもの。
お客さまからのクレームや、オーダーミス、ダブルブッキングなど、自分だけでなく同僚のミスも考えられますからね。
こうした状況でも、焦らず冷静に対応できるのが「適応性」の強み。
(あわせて「回復志向」も上位に持つ人は、「自分の出番だ」くらいに思うかも)
「その場の空気を読み、相手に合わせる」
「想定外の出来事にも、焦らず対応する」
この能力を活かせる「接客・販売」の仕事も、「適応性」の人の強みを活かせる仕事といえるでしょう。

適応性の人はここに気をつけよう!
ここまで、「適応性」の魅力、そして、その資質の活かし方などをお伝えしてきました。
でも、ストレングスファインダー®の上位資質は、二面性があります。
「意思が強い」と「頑固」みたいなものでしょうか。
これって、表裏一体なんですよね。
ここでは、「適応性」が魅力的な資質だからこそ、「気をつけないと、もったいない!」という点を、2つお伝えします。
受け身(指示待ち)になってしまう
流れに身を任せるのが得意な「適応性」。
ただ、この強みが裏目に出ると「指示がないと動けない」となってしまうことがあります。
まさに、「受け身」「指示待ち」状態。
例えば、仕事で「次に何をするか」を決める場面。
「とりあえず、様子を見よう」
「とりあえず、上からの指示を待とう」
自分に決定の裁量があるのにもかかわらず、このような判断をしてしまうかも。
これでは周囲の人に、「頼りない人」「消極的な人」という印象を持たれかねません。
「今、自分が主体的に動けることは何か?」
流れに身を任せるだけでなく、時には、新しい状況を自ら作り出そうとする姿勢。
これが加わることで、「適応性」の人が活躍する場面はもっと増えていくでしょう。
長期の計画が後回しになってしまう
「適応性」は、流れに身を任せ、その場で最適な判断をする才能。
変化に強く、柔軟に対応できるのが大きな強みです。
しかし、その一方で「長期の計画を立てる」ことが後回しになりがち。
計画を立てても、目の前の出来事に引っ張られてしまい、気づけば予定通りに進んでいないことも…。
「資格を取りたいと思いながら、一年が過ぎていた」
「試験勉強は、試験日ギリギリになって焦ることが多かった」
心当たりがある人も多いのではないでしょうか。
これが「行き当たりバッチリ」と呼ばれる「適応性」のマイナスポイント。
やっぱり「今ここ」の人なんですよね。
ここは、一人で解決しようと思っても難しいかもしれません。
「意志が強い、弱い」ではなく、「性分」の話ですからね。
「長期的な視点を持つ人と一緒に計画を立てる」
これがオススメです。
資質としては、「目標志向」「規律性」「戦略性」を上位に持つ人がいいでしょう。
これらの資質は、「適応性」が流れに身をかませるのに対し、「目的や計画に軸を置く」特徴がありますからね。
一方で、これらの資質は少々柔軟性に欠けるところも…。
そう考えると、「適応性」とは「win-win」の関係にあるといえますね。

もっと適応性を活かしていくために
ここまで、「適応性」についてお伝えしてきました。
でも、ストレングスファインダー®は、もっと奥が深いですからね。
上位資質は、深く知れば知るほど、人生(キャリア)を豊かにする自分だけの道具になっていきます。
ここからは、そのヒントを2つご紹介します。
適応性×〇〇の組み合わせ
資質は、単独でも特徴はありますが、実際に私たちの中で「強み」として発揮されるとき、決まって「適応性×〇〇」のように、2つ以上の資質がかけ合わさった形で現れます。
これこそが、ストレングスファインダー®の奥深さであり、私たち一人ひとりの個性です。
上位トップ5の資質が、他の人と全く同じになる確率は、3,300万分の1。
そして、「資質×資質」の組み合わせパターンは、561通り。
上位に同じ「適応性」を持っていたとしても、それ以外にどんな資質を上位に持っているかによって、その人の「適応性」が解き放つ魅力は、他の人とは全く異なります。
ここでは、参考までに、「適応性×〇〇」の例を2つご紹介します。
適応性×回復志向
突発的なトラブルにも慌てることなく、機転を利かせて解決に向けて行動していく人。
また失敗をしたとしても、それを引きずることなく短時間で自分を立て直し、そこで得た教訓を次の挑戦に活かそうとしていく。
適応性×運命思考
目の前で起こる変化を単に受け入れるのではなく、「意味のあること」として捉える人。
予想外の出来事やトラブルに対しても、「自分の人生の一部」「これからの成長に必要なこと」と意味づけし、悩んだり苦しんだりすることなく、スムーズに対応していく。
ストレングスコーチを使ってみよう
「適応性×〇〇」の例、いかがでしたか?
この組み合わせは、まだ残り31通りありますからね。
ストレングスファインダー®の書籍を買って、アセスメントを行い、該当するページを読む。
確かにそれも大事ですが、私の感覚では、その段階でのストレングスファインダー®の理解度は、3割程度。
理解度が3割ということは、今後の活用度も3割ですからね。
これでは、せっかく本を買ったのにもったいない。
最新の調理家電を買ったのに、「あたため」しか使わないようなものです。
ストレングスファインダー®は、自分の中に備わっている「人生を豊かにする道具」の存在を自覚するもの。
そして、その道具を、みなさんと一緒に明らかにするサポート・ガイド役となるのが、ストレングスコーチです(私もその一人ですけどね)。
一度きりの人生。もっと自分らしく。もっとラクに。
そう思う人は、一度ストレングスコーチとの「個人セッション」を受けてみてください。
(ちなみに、私のコーチ資格取得は、この「個人セッション」体験での感動がきっかけでした)
※このサイトでも、いずれ「個人セッション」の受付を行います。
以上、「適応性」について、ご紹介をしました。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
ぜひ、ご自分が上位に持つ他の資質についても、当サイトでご確認ください。
Use your strengths to be yourself.
~強みを活かして、あなたらしい人生を~
実行力 | 影響力 | 人間関係 構築力 |
戦略的 思考力 |
---|---|---|---|
達成欲 | 活発性 | 適応性 | 分析思考 |
アレンジ | 指令性 | 運命思考 | 原点思考 |
信念 | コミュニケーション | 成長促進 | 未来志向 |
公平性 | 競争性 | 共感性 | 着想 |
慎重さ | 最上志向 | 調和性 | 収集心 |
規律性 | 自己確信 | 包含 | 内省 |
目標志向 | 自我 | 個別化 | 学習欲 |
責任感 | 社交性 | ポジティブ | 戦略性 |
回復志向 | 親密性 |