「新しい知識に出会うと、なんだかワクワクする」
「気になることがあると、自分でもやってみたくなる」
「学習欲」の人は、この感覚がわかるのではないでしょうか。
「学習欲」は、新しいことを学ぶことそのものに、強く惹かれる資質。
知らなかったことを知る。
やったことのないことに挑戦してみる。
そうした「学びの瞬間」に、自然と気持ちが向いていくのが特徴です。
ここでは、「学習欲」の特徴や活かし方、さらには注意点について、わかりやすく解説していきます。
学習欲は「学び続ける」才能
「学習欲」は、学ぶことそのものに喜びを感じる才能です。
新しい知識やスキルに出会ったときの高揚感、理解が深まっていくときの手応え。
そうした「学びのプロセス」に価値を見出すところに、この資質の本質があります。
「知っていること」に満足せず、次々と新しいテーマに興味を広げていく。
何かを習得したときよりも、「習得している最中」の方がワクワクする。
そんな感覚をもつ人も多いでしょうね。
たとえば──
関心のあるテーマを見つけると、セミナーや講演に足を運ぶ。
話題の新刊が出れば、まずは自分で読んで確かめてみる。
新しい情報にふれる時間そのものが、モチベーションになっているのではないでしょうか。
この資質とよく対比されるのが、「収集心」です。
「学習欲」は、学びのプロセスに喜びを感じる才能。
一方の「収集心」は、情報や知識を集めて蓄えることに価値を感じる才能です。
この2つの資質は似ている点も多く、両方を上位に持つ人も多いようですね。
そうした人たちは、新しい情報を集めながら、それを深く理解することに喜びを感じる。
まさに、「知的好奇心の塊」みたいな人といえるでしょう。
学習欲の公式解説動画
まずは、こちらの動画(1分程度)をご覧ください。
Gallupの公式動画です。
※ 視聴が困難な場合は、そのまま下の解説に進んでも、問題ありません。
教師をしている女性です。
周りの世界に対する好奇心が、自分を学習へ駆り立てた。
知識そのものに興味があり、それがすぐに役に立つ必要はない。
自分のことを「生涯学習者」だと思っている。
このようなことを話していましたね。
このほかに、「学習プロセスのすべてが好き」という、いかにも学習欲らしい言葉もありました。
何かの目的や成果のためではなく、純粋に知らなかったことを知ることが楽しい。
「勉強が楽しい」と思えるなんて、ちょっとズルい気さえする資質ですね(笑)
学習欲は、好奇心を原動力に行動できる人
「それ、新しいね。ちょっと調べてみるよ」
「面白そうだね、試しにやってみようかな」
そんなふうに、初めて聞く話題や未知のテーマに出会うと、すぐに動きたくなる。
「学習欲」の人は、新しい刺激に出会うとき、自然と前向きな気持ちになります。
話題の講座やイベントを見つけると、迷わず申し込む。
使ったことのないアプリやツールも、気になるとすぐ試してみる。
新しいことへの反応が早いのは、この資質のわかりやすい特徴です。
未知のものに触れると、「どんなものか体験してみたい」と感じる人も多いでしょう。
「学習欲」は「戦略的思考力」のグループに入る資質ですが、この「好奇心」が高まると「実行力」グループのような行動力を見せることがあります。
興味を持って、行動をする。
その行動で、まだ見ぬ世界が広がる。
そしてまた、新たな発見から、次の行動がうまれていく。
まさに、「好奇心」を武器に行動し続ける才能といえますね。

学習欲の活かし方
知らない世界にワクワクしながら、次々と学びを深めていける「学習欲」。
では、この資質は、仕事やプライベートで、どう活かすことができるのでしょうか?
新しいことに触れる機会
「学習欲」の人は、新しいものに出会ったときに心が動きやすいタイプです。
まだ知らない世界や、見たことのない考え方に触れると、自然と興味がわいてくる。
だからこそ、意識的に新しいことに触れる機会を持つことが、いいエネルギー源になるでしょうね。
たとえば、本屋で気になるテーマのコーナーをのぞいてみる。
通勤中に、これまで聴いたことのないジャンルのポッドキャストを再生してみる。
仕事で、新しいツールを試してみる──
そんな些細なことでも、学習欲の人にとっては十分な刺激になります。
セミナーやイベント、公開講座などに定期的に参加するのもおすすめです。
内容にピンとこなくても、「こんな分野があるんだ」と知るだけで、次の興味につながることがありますからね。
大事なことは、常にアンテナを外に向けておくこと。
その感覚を大切にして過ごすことで、日常の中に前向きなリズムが生まれていくはずです。
興味のある分野を深堀りして学ぶ
「学習欲」の人は、新しいことに触れたときだけでなく、興味のあるテーマをじっくり追いかけるのも得意です。
ひとつの分野を集中して学び、より深く理解できた。
その手応えによって、「もっと学びたい」という気持ちが高まっていった。
この感覚に共感できる「学習欲」の人は多いのではないでしょうか。
たとえば、気になっているテーマに関する本を何冊か読み比べてみたり。
ひとつの講座をステップごとに受講してみたり。
そんなふうに学びを重ねる中で、「なるほど」「わかってきた」と思える瞬間があるでしょう。
その感覚が、「学習欲」の大きな原動力になっているのでしょうね。
自分のペースで学びを深める時間をつくることで、「学習欲」はより豊かに働いていきます。
この探究心を、自分らしく活かしていけるといいですね。

学習欲の人にあった仕事・職場
まず、大前提として、ストレングスファインダー®は、適職診断ツールではありません。
複数の人が、同じ仕事でそれぞれ成果を出している場面でも、「そこで発揮されている資質が全く違う」ということは、よくありますからね。
だからといって、「学習欲に適職なんてものはない!」と断言してしまうのも、どうかと思いますので、就職や転職など、「仕事探し」の際に持っておきたい視点をご紹介します。
学び続けられるテーマがある仕事
「学習欲」の人は、何かを学んでいるときに、いちばん自分らしさが発揮されます。
新しい知識やスキルに触れている時間そのものが、モチベーションの源になっていることも多いでしょうね。
だからこそ、「学び続けられるテーマ」がある仕事は、理想の環境といえそうです。
一度覚えたら終わりではなく、変化や発見が続く仕事。
日々の中に、自然とインプットの機会がある環境。
そういった働き方に、心地よさを感じる人も多いはずです。
たとえば──
・業界の動向を調べながら提案を考える、企画職やマーケティング職
・知識や資格のアップデートが欠かせない、教育・医療・IT関連の仕事
・新しいテーマを調べて記事にする、ライターや編集職
こうした仕事では、学びと実務が地続きになっています。
「知って終わり」ではなく、知ったことを活かしながら働いていける。
「学習欲」の人にとっては、日々の成長を実感しやすい環境といえるでしょう。
逆に、毎日がルーティンで、新しい学びが生まれにくい仕事では、物足りなさを感じてしまうかも…。
「その仕事を通じて、どんな成長ができそうか?」
そんな視点を持ちながら働く環境を選ぶことで、「学習欲」のエネルギーを自然と活かすことができるはずです。
変化の多い業界(職場)
決まったやり方が通用しない。
昨日までの常識が、今日には変わっている。
そんな状況でも、自ら動いていけるのが「学習欲」の人の強みです。
変化の多い業界では、マニュアル通りでは立ち行かないことも少なくありません。
だからこそ、「今、必要な知識は何か?」と自分から学びにいく姿勢が、大きな力になります。
環境の変化をきっかけに、「気づけば誰より詳しくなっていた」という人もいるかもしれませんね。
たとえば──
・変化のスピードが速く、前例のない挑戦も多いスタートアップ企業
・日々の変化にあわせて手順を工夫する、社内オペレーションや運用担当
・顧客ごとに提案を練り直す、提案型の企画営業やサポート職
こうした仕事では、変化に対する前向きさや、知識の吸収スピードが活かされます。
「とりあえず調べてみる」
「まずは試してみる」
変化に戸惑うのではなく、変化に乗っていく。
そんな柔軟なスタンスが、日々の成長と信頼につながっていくのでしょうね。

学習欲の人はここに気をつけよう!
ここまで、「学習欲」の魅力、そして、その資質の活かし方などをお伝えしてきました。
でも、ストレングスファインダー®の上位資質は、二面性があります。
「意思が強い」と「頑固」みたいなものでしょうか。
これって、表裏一体なんですよね。
ここでは、「学習欲」が魅力的な資質だからこそ、「気をつけないと、もったいない!」という点を、2つお伝えします。
学ぶことが目的になってまう
「学習欲」は、学ぶこと自体に喜びを感じる資質。
新しいことを知ったり、理解が深まったりする瞬間に、大きなやりがいを感じる人も多いでしょうね。
ただ、この「学びたい」という気持ちが強くなりすぎると、いつの間にか「学ぶことそのもの」が目的になってしまうこともあります。
「この分野について、もっと知っておかないと」
そう感じて、なかなか動き出せなくなることもあるでしょう。
また、一度学び始めると「ちゃんと理解してから」と、抜け出せない勉強モードにハマってしまうかもしれません。
もちろん、学ぶ姿勢は大切ですし、それが「学習欲」の人の大きな強みです。
でも、せっかく得た知識やスキルも、実際に使ってみなければ自分のものにはなりませんからね。
「知っている」と「やっている」には、大きな違いがあります。
「まだ早いかな」
「もう少し学んでから」
そう思ったときこそ、あえて小さな一歩を踏み出してみるのがおすすめです。
「学習欲」の人は、「動きながら学ぶ力」も持っているはずですから。
身につく前に飽きてしまう
「学習欲」の人は、新しいことに出会うと自然と興味が湧いてきます。
ただ、その興味の移り変わりが早いことには、少し注意が必要かもしれません。
何かを夢中になって学び始めたものの、ある程度わかってきた段階で「次の面白そうなこと」に目が向いてしまう。
その結果、せっかくの学びが中途半端なまま終わってしまうこともあります。
「もう少し続けていれば、もっと深く理解できたかもしれない」
「あと一歩粘っていたら、自分の力として定着していたかもしれない」
そんなふうに、あとから思い返すこともあるかもしれません。
好奇心から始めた学びが、形になる前に終わってしまうのは、少しもったいないですよね。
「ちょっと飽きてきたな」
そう感じた時は、もう一歩だけ踏みとどまってみるのがおすすめです。
最後までやりきることで得られる手応え。
それもまた、「学習欲」の人にとって、大きな喜びになるはずですから。

もっと学習欲を活かしていくために
ここまで、「学習欲」についてお伝えしてきました。
でも、ストレングスファインダー®は、もっと奥が深いですからね。
上位資質は、深く知れば知るほど、人生(キャリア)を豊かにする自分だけの道具になっていきます。
ここからは、そのヒントを2つご紹介します。
学習欲×〇〇の組み合わせ
資質は、単独でも特徴はありますが、実際に私たちの中で「強み」として発揮されるとき、決まって「学習欲×〇〇」のように、2つ以上の資質がかけ合わさった形で現れます。
これこそが、ストレングスファインダー®の奥深さであり、私たち一人ひとりの個性です。
上位トップ5の資質が、他の人と全く同じになる確率は、3,300万分の1。
そして、「資質×資質」の組み合わせパターンは、561通り。
上位に同じ「学習欲」を持っていたとしても、それ以外にどんな資質を上位に持っているかによって、その人の「学習欲」が解き放つ魅力は、他の人とは全く異なります。
ここでは、参考までに、「学習欲×〇〇」の例を2つご紹介します。
学習欲×最上志向
自分を高めるうえで本当に価値ある学びを求め、「何を」「誰から学ぶか」にも強いこだわりを持つ人。
質の高い知識を厳選しながら、自分の成長に確実につながる形で吸収していく。
学習欲×着想
新しく知ったことをきっかけに、そこから連想や発想をどんどん広げていくのが得意な人。
学んだ内容に自分らしい視点をかけ合わせながら、既存にはない新しいアイデアをひらめいていく。
ストレングスコーチを使ってみよう
「学習欲×〇〇」の例、いかがでしたか?
この組み合わせは、まだ残り31通りありますからね。
ストレングスファインダー®の書籍を買って、アセスメントを行い、該当するページを読む。
確かにそれも大事ですが、私の感覚では、その段階でのストレングスファインダー®の理解度は、3割程度。
理解度が3割ということは、今後の活用度も3割ですからね。
これでは、せっかく本を買ったのにもったいない。
最新の調理家電を買ったのに、「あたため」しか使わないようなものです。
ストレングスファインダー®は、自分の中に備わっている「人生を豊かにする道具」の存在を自覚するもの。
そして、その道具を、みなさんと一緒に明らかにするサポート・ガイド役となるのが、ストレングスコーチです(私もその一人ですけどね)。
一度きりの人生。もっと自分らしく。もっとラクに。
そう思う人は、一度ストレングスコーチとの「個人セッション」を受けてみてください。
(ちなみに、私のコーチ資格取得は、この「個人セッション」体験での感動がきっかけでした)
※このサイトでも、いずれ「個人セッション」の受付を行います。
以上、「学習欲」について、ご紹介をしました。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
ぜひ、ご自分が上位に持つ他の資質についても、当サイトでご確認ください。
Use your strengths to be yourself.
~強みを活かして、あなたらしい人生を~
実行力 | 影響力 | 人間関係 構築力 |
戦略的 思考力 |
---|---|---|---|
達成欲 | 活発性 | 適応性 | 分析思考 |
アレンジ | 指令性 | 運命思考 | 原点思考 |
信念 | コミュニケーション | 成長促進 | 未来志向 |
公平性 | 競争性 | 共感性 | 着想 |
慎重さ | 最上志向 | 調和性 | 収集心 |
規律性 | 自己確信 | 包含 | 内省 |
目標志向 | 自我 | 個別化 | 学習欲 |
責任感 | 社交性 | ポジティブ | 戦略性 |
回復志向 | 親密性 |
『ストレングスファインダー』は長年親しまれてきた名称ですが、現在は開発者の名を冠した『クリフトンストレングス®︎』が正式名称として使われています(提供元は変わらずGallup社)。
診断内容や考え方は同じものです。
この記事では、広く知られている『ストレングスファインダー』という言葉を用いますが、現在の正式名称は『クリフトンストレングス®︎』である点をご理解いただけますと幸いです。